若手懇談会若手懇談会 第71回例会始末記


第71回若手懇談会は以下の内容で行われました。

日時:2003年4月23日(木)

場所:(社)ニューガラスフォーラム 田中田村町ビル8階会議室(新橋)


講演:
 (1) 「酸素燃焼硝子溶解の新方式 CGM」
    BOC(株)  竹居 祐輔 先生
 (2) 「平坦なガラス基板に作製した磁気ディスクのカーボン保護膜の表面分析について」
    HOYA(株)  田所 信幸 先生
 (3) 「セラミックスの粒界構造・偏析と特性」
    東京大学工学部総合研究機構  幾原 雄一 先生

 竹居先生の講演  田所先生の講演  幾原先生の講演  懇親会風景

 参加者:22名(事務局3名除く)

内容:
 2003年2回目の若手懇談会は、22名の方に参加頂き、3件の講演が行なわれました。
 まず、BOC株式会社の竹居先生からは、垂直噴射燃焼炉のCGMシステムについてご講演頂きました。バーナーの位置を従来の水平方向から垂直方向に配置することで、燃焼炎と原料バッチやガラスバスとの接触が緊密になり、溶融速度や品質を大幅に向上させ、炉の寿命も長くするといったお話でした。実際のCMGバーナーによる燃焼の様子を動画で見せてくださるなど、ガラス熔解携わる者にとって大変参考になる内容でした。
 引続き、HOYA株式会社の田所先生から、ガラス基板に作製した磁気ディスクのカーポン保護膜の表面分析についてご講演頂きました。カーボン保護膜は、HDD(ハードディスク・ドライブ)の大容量化に伴い非常に薄くなってきており、その適正な膜厚を知るため、膜厚を変えた試料で様々な表面分析(AFM、TEM、XPS、TOF‐SIMS、GIXR、HR‐RBS、Raman、GF‐AAS)をし、評価したというお話でした。
 最後に、東京大学の幾原先生から、セラミックスの粒界構造・偏析と特性について、耐クリープ特性に優れたAl2O3焼結体と超塑性TZP(正方晶ジルコニア多結晶)を例にご講演頂きました。これらセラミックスの粒界の制御には、微量の添加物を加えることで行なわれ、その高温特性が粒界の局在量子構造と密接に関連しているという大変興味深い内容でした。今後セラミックス関連だけでなくガラス関連にも応用されることが期待されます。
 また、講演会の後は恒例の懇親会が行われ、活発な交流が行われました。次回は見学会を予定しており、皆様に関心を持っていただける企画を考えております。多くの方のご参加をお待ちしております。


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