若手懇談会第77回若手懇談会始末記


第77回若手懇談会は以下の内容で行われました。

日時:2004年10月20日(金) 14:00〜18:30

場所:(社)ニューガラスフォーラム(田中田村町ビル8階)A・B・C会議室

総会:
 第1号議案 平成16年度活動および収支決算見込み報告の件
 第2号議案 任期満了に伴う役員改選に関する件

講演:
 (1)「精密プレス用光学ガラス」
    HOYA(株)  林 和孝 先生
 (2)「フォトニックネットワークへの高屈折率ガラスの応用」
    旭硝子(株)  杉本 直樹 先生
 (3)「フォトニック結晶デバイスの現状と将来展望」
    横浜国立大学  馬場 俊彦 先生

 役員会  林先生の講演  杉本先生の講演  馬場先生の講演  懇談会

 参加者:31名(事務局2名除く)

内容:
 今回の若手懇談会は31名の方に参加いただき、3件の講演および懇親会を開催いたしました。今回のテーマは光部品。台風の接近もありましたが多数の方に御参加いただきました。
 初めに、HOYA(株)林和孝先生より「精密プレス用光学ガラス」と題して講演いただきました。デジタルカメラに搭載される非球面レンズの製造方法(精密プレス法)と精密プレス用ガラスの開発について紹介いただきました。精密プレス用ガラスとしては光学特性だけでなく、液相温度・粘度など成形に関わる特性を最適化する必要があります。さらにプレス中に発生する泡や金型との接触によるキズなどガラスの粘度特性だけでは解決できない問題があり、レンズ試作との連携と結果の迅速なフィードバックが精密プレスガラスの開発に重要であることを主張されました。
 引続き、旭硝子(株)杉本直樹先生より「フォトニックネットワークへの高屈折率ガラスの応用」と題して講演いただきました。Bi系ガラスのErドープファイバーはSi系ガラスよりも短尺であるにもかかわらず広い波長域で光増幅をすることができ、小さくて高性能の光増幅器を作製することができます。また、高い非線形効果を持つBi系ガラスのファイバーについても紹介いただきました。屈折率の高いBi系ガラスは光部品に広く使われていくことが期待されます。
 最後に、横浜国立大学 馬場俊彦先生より「フォトニック結晶デバイスの現状と将来展望」と題して講演いただきました。フォトニック結晶を利用した最新のデバイスの紹介があり、発光素子からプリズムまで非常に多くのユニークなデバイスが検討されていることを知り驚きました。形状の効果だけでなく屈折率分布との組み合わせによって特殊な効果を生み出しているものは非常に興味深く、フォトニック結晶の幅広い今後の展開を期待させるものでした。
 講演中にも参加者から多くの質問が出て、非常に盛り上がった講演会となりました。
 講演会の後は恒例の懇親会が開かれました。お酒も入って口も軽くなり、さらに活発な議論が交わされました。次回も有意義な会となることが期待されます。


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