ニューガラスフォーラム・ロゴマーク
japanese.gif
english.gif
INTERGLAD
|HOME |NGF概要 |研究開発 |機関誌 |研究会等 |ニューガラス |用語集 |掲示板 |カレンダー |リンク |アクセス |サイト検索|
Asahi Glass Co., Ltd Nippon Sheet Glass HOYA Glass Nippon Electric Glass

事業報告及び計画
平成28年度事業報告書  平成29年度事業計画

平成28年度事業報告書
平成28年4月1日より平成29年3月31日まで
[T]事業の概要

ニューガラスフォーラムは、昨年、設立30周年を迎えて新たな1年が経過した。加えて、平成29年3月末には、一般社団法人への移行後に設定された「公益目的支出計画」を予定通り完了することができた。これを機に、平成28年度は、関係各位との意見交換やヒアリング等を通じて、ニューガラスフォーラムの諸活動の今後について、見直しを開始した。ニューガラスフォーラムの使命である「会員各位に向けたよりよい事業活動」を継続し、今後とも、少しずつでも着実に改善に取り組みたいと考える。
このような状況のなかで、平成28年度は以下のような事業活動を進めてきた。
研究会・セミナーの参加者数は、昨年度に比べて若干増加した。特に評価技術研究会では、「ガラス高温融体と溶融窯内燃焼」というガラスの基礎的な内容がテーマであったこともあり、多くの参加を得ることができた。ニューガラス大学院は、各課程の充実を図る講座構成に変更した結果、昨年度に比べて参加者数が大幅に増加した。国際ガラスデータベース(INTERGLAD)は、引き続き登録データ数向上を行いつつ、操作性向上やネット環境対応等を実施した。また、昨年度に続き「廃棄物ガラスデータベース」に関するプロジェクトを受注した。溶融シミュレーション研究会は、内容や運営方法を確立し、次年度以降の参加者数向上と関心度を深めるための討論会および講演会を開催した。その他の事業活動は概ね計画通りに推移した。ガラス産業連合会(GIC)としての諸活動(環境広報部会、環境技術部会、プロセス・材料技術部会等)は予定通り実施された。ICG2018日本大会に向けて、学界の方を中心とした各組織が正式に発足し、ニューガラスフォーラムでは、GICの共催決定を受けて、組織委員としての準備活動を本格的に開始した。
 以下、定款の箇条に従い、平成28年度の事業報告を述べる。

1. ニューガラスに関する産業及び技術開発動向等の情報の収集及び提供 (定款 第4条第1項第1号関係)

ニューガラスフォーラム・ホームページの充実        
 「シーズとニーズの出会いの場を提供する」というニューガラスフォーラムの使命の達成手段としてホームページを維持し、最新情報をユーザー・会員等に向けて価値あるサービスを提供した。平成28年度のアクセス件数はこの1年で約1万6千件あり、平成10年4月の開設以来、累計で約41万2千件に達した。(平成29年4月末現在)

2.ニューガラスの産業及び技術開発等に関する調査
  (定款 第4条第1項第2号関係)
 ガラス産業技術戦略2030年<ロードマップ改訂版>のフォロー       
  ガラス産業技術戦略2030年(ロードマップ改訂版)のフォローを引き続き実施した。

3.ニューガラスに関する研究開発 (定款 第4条第1項第3号関係)

三次元光デバイス・ナノガラス研究事業     
 平成27年度に引き続き、NEDOプロジェクト「ナノガラス技術」(平成13〜17年度)と「三次元光デバイス高効率製造技術」(平成18〜22年度)で得た成果の普及事業を継続した。また、上記プロジェクトで得られた技術を基に並びに新たに開発した技術の普及をも進めた。
これら技術を使用した製品開発の提案が20余社から来ており、10件余りの案件について検討並びに開発を進めた。
具体的には、超短パルスレーザとガラスホログラムによる一括加工(孔空、割断など)、及びイオンインプランテーションによる強化、光触媒化、低反射化、透過光波長制御、及び新規開発の強化技術を中心に、本技術に関心のある企業との共同開発を通して、技術・ノウハウの提供・指導等を進め、プロジェクトで得られた技術等の普及に努めた。

4.ニューガラスに関する講習会、講演会、セミナー及び研究会等の開催 (定款 第4条第1項第4号関係)

(1)研究会の開催     
 ガラス産業発展のための産学官交流の場、研究者・技術者育成の場として、本年度は昨年度に引き続き、次の2つの研究会を開催した。
@ ガラス科学技術研究会(主査:九州大学 藤野 茂 教授)   
 ニューガラス産業の基盤である「ガラス基礎技術の発展と普及」を目指し、大学・公的研究機関・企業における「ガラス技術の新たな展開や顕著な進展に関する話題」を取り上げた。それとともに、企業における「最近の製品化事例」などを交えながら、産学官の第一線で研究開発に携わる方々を講師とし、企業(メーカーとユーザー)の発展に不可欠な「科学的理解と基礎技術の深化」について議論した。対象とする基礎技術の範囲は、ガラス素材創製、ガラス構造、ガラス表面、溶融・成形・加工技術、計算機科学などが含まれるが、評価技術については除外した。
年間4回開催し、参加者は平均17名/回(平成27年度は15名/回)であった。今年度からは主査は東京大学井上博之教授から九州大学藤野茂教授に交代した。
   第1回研究会:光を用いた3Dマイクロ・ナノ微細加工技術の新展開
                                        (H28.07.05)21名(於:NGF)
   第2回研究会:電池材料におけるガラスの展開
                                         (H28.09.29)7名(於:NGF)

   第3回究会:環境にやさしいガラス製造を支える耐火物
                                        (H28.12.06)22名(於:NGF)
   第4回研究会:微粒子・ナノ粒子の新展開
                                        (H29.02.02)18名(於:NGF)

A 評価技術研究会(主査:神戸大学 内野 隆司 教授)    
 ニューガラスを中心に「ガラス製品の開発支援技術の強化と普及」に向け、ガラスの商品化において求められる「各種評価技術について、企業(メーカーとユーザー)における現状と課題、それらに関連する大学・公的研究機関の研究、類似材料の評価例など」を話題として取り上げた。講師は産学官の第一線で研究開発に携わる方々とした。対象とする技術は、ガラスとその表面に関する分析・解析技術、熱物性・機械物性・光物性・形状等の測定技術とし、年間4回開催した。参加者は平均29名/回(平成27年度は13名/回)であった。
   第1回研究会:ガラス高温融体と溶融窯内燃焼に関する評価技術
                                        (H 28.07.12)42名(於:NGF)
   第2回研究会:産業技術総合研究所関西センター<講演・見学会> 
                                        (H28.09.27)13名(於:産総研)
   第3回研究会:自動運転技術とガラスとの関わり合い
                                        (H28.11.28)31名(於:NGF)
   第4回研究会:光学ガラスの基礎と最近の研究開発動向  
                                        (H29.02.21)28名(於:NGF)

(2)セミナーの開催(主査:京都大学 田中 勝久 教授)     
 ニューガラス製品の研究開発に携わる研究者・技術者等を対象に、ガラス技術及びニューガラス応用製品について、話題性の高い最新技術動向等をタイムリーに紹介するセミナーを年間4回(第117回〜第120回)開催した。セミナーの参加者は平均22名/回(平成27年度は21名/回)であった。
   第117回セミナー:新手法を用いたガラスの構造解析 
                                        (H28.05.30)24名(於:NGF)
   第118回セミナー:東京工業大学「矢野・松下研究室」<講演・見学会> 
                                        (H28.09.26)26名(於:東工大)
   第119回セミナー:ナノ構造制御による光機能の創出
                                        (H28.11.21)13名(於:NGF)
   第120回セミナー:放射線・放射性物質とガラス   
                                        (H29.03.23)26名(於:NGF))

(3)講座の開催  
 ニューガラス大学院(委員長:滋賀県立大学 松岡 純 教授)    
 ニューガラスの研究・開発・製造・応用に携わる人材の育成に寄与するため、大学教員や企業の研究者・技術者等の各分野の一流講師によるガラスの基礎・応用技術に関する講座を28年度も継続して開催した。10月13,14日に基礎課程8テーマ、10月27,28日に応用課程9テーマの講座を東京・神田で開催し、受講者は期待人数を大幅に上回り、過去最多数レベルの計91名(27年度は64名)であった。従来主対象としている企業の若手研究者・技術者、および関連の研究開発を行っている大学院生の方々に加えて、勤続3〜10年の方の受講が増えており、GIC内の他団体や、委員からも受講を呼掛けて頂いたこと、また平成28年度は両課程の内容を見直し、基礎は材料科学として、応用は製造フローに沿っての製造技術を中心に講座を構成したことが大きく寄与したと思われる。

(4)若手懇談会の開催(会長:石塚硝子梶@鈴木 徹也)       
 若手懇談会は、広く様々な事業分野から集合している当フォーラムの会員及び当フォーラムに関連の深い産学官の若手が、将来のニューガラスに関する研究開発課題・新用途について意見交換の場であると共に、人的交流を深める場である。
今年度は、年間4回(第122回〜125回)の講演会と年間5回の役員会を開催し、講演会では1回当たり3件の講演を実施した。平均の出席者は18名(平成27年度は25名)であった。第123回は見学会を実施し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センター(茨城県つくば市)を訪問し見学会、講演会(2件)を開催した。
   第122回若手懇談会:ガラスの未来を切り開く−大先輩に学ぶ−
                                   (H28.05.20)15名(於:NGF)
   第123回若手懇談会:宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センター<見学会・講演会>
                                   (H28.07.15)17名(於:JAXA筑波宇宙センター、つくば支援センター)
   第124回若手懇談会:ガラスの未来を切り開く−未来を創るガラス材料−
                                   (H28.10.07)22名(於:NGF)
   第125回若手懇談会:ガラスの未来を切り開く−ガラスの新規製造・プロセス技術−
                                   (H29.02.06)18名(於:NGF)
  
(5)見学会の開催       
 会員のニューガラスに関する知識の向上や異業種間の交流を図るため、会員企業他を訪問する見学会を年1〜2回開催しており、今年度は若手懇談会見学会と兼ねて、7月15日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センター(茨城県つくば市)を訪問した。参加者は若手懇談会からの参加者以外に、会員と事務局を合わせて5名であった。会員のニューガラスに関する知識の向上や異業種間の交流を図るため、会員企業等を訪問する見学会を年1〜2回開催しており、

5.ニューガラスに関連するデータベースの構築、維持及びその提供  (定款 第4条第1項第5号関係)

 国際ガラスデータベース”INTERGLAD”(委員長:東京大学 井上 博之 教授)
 データの新規収録と登録データの見直しを継続し、現在、特性・構造データの総計で33.4万件のガラス種を収録。データの収集・収録体制の強化については、8月より入力者1名の増強を行った。INTERGLADの活用講習会は基本・応用コースを各1回(6月と12月)開催した。現在のユーザー数は昨年同期比で、国内、海外とも横ばいでそれぞれ66件、11件となっている。
ネット環境、PC環境変化でインストール方法等も複雑になってきており、マニュアル類の改訂を行った。開発関係では、継続課題の重回帰分析による最適組成設計時に最小二乗法を適用して操作性を向上させる機能の自動化の組み込みを行った。また特性ユーザーデータ入力システムの改良を進めた。INTERGLADのユーザーである日本原子力研究開発機構(原研)殿の保有データをINTERGLADに組込んで利用するための移行作業3件の依頼があり(入札事業)、11月から作業を開始し2月末に納品した。原研保有のデータは今後(平成30年頃)公開される見込み。

6.ニューガラスに関連する産業及び科学技術に関する機関誌の発行  (定款 第4条第1項第6号関係)

 機関誌“NEW GLASS”の発行(編集委員長:東北大学 藤原 巧 教授) 
 ニューガラスに関する国内外の新製品・新技術の紹介、内外のニュース、関連産業の動向、技術解説を内容とした機関誌“NEW GLASS”を年に3回(118号,119号,120号)発行し、会員、定期購読者(現在約90名)等に提供した。
また、機関誌の編集は産、学、官の10名で構成された編集委員により行われた。今年度は3回開催した。また、編集委員長は11月号より豊橋技術大学松田厚範教授から東北大学藤原巧教授に交代した。

7.ニューガラスに関する標準化・規格化の調査研究  (定款 第4条第1項第7号関係)

ニューガラス高温物性の評価方法の標準化     
 JIS原案作成団体として、1件の見直し・更新を実施した(JIS R 3256:基板ガラス表面の電気抵抗率の測定方法)。また、高温のガラス融体の物性・特性の測定、評価技術を中心に開発や規格化の動向の情報収集を継続して行った。ICG(国際ガラス委員会)のTC18(第18技術委員会)を含め、新規技術の提案や既存技術の検討は継続されているが、標準化への顕著な動きは無かった。

8.ニューガラスに関連ある内外の団体、学会及び研究機関との交流及び協力  (定款 第4条第1項第8号関係)
 
 経済産業省、NEDO及び材料関連6団体との情報交換会は5回開催され、素材・材料分野を中心とした技術戦略プロジェクトテーマや研究開発システム、技術人材育成等について意見・情報交換を行った。国際ガラス会議(ICG)関連では、組織委員として委員会に参加するとともに、ガラス産業連合会で、ICG2018の共催が決まったことを受けて、本格的な準備作業を開始した。なお、ガラス産業連合会の活動では、環境広報部会、環境技術部会、プロセス・材料技術部会に参加し、ガラス技術シンポジウム開催、大学・研究機関との交流活動、環境に関わる諸活動等を継続して行った。

9.前各号に掲げるもののほか、本会の目的を達成するために必要な事業  (定款 第4条第1項第9号関係)

(1)溶融シミュレーション研究会(主査:東京工業大学 佐藤 勲 教授)  
 平成20年度からスタートした研修会は、5年間、シミュレーションソフトの説明と操作実習、講演会を交えながら5企業・1大学(3研究室)の参加で実施してきた。平成27年度からは、GICFLOW(*)の基本的な内容およびその取り扱いを目的とした教育目的の研修会の活動はいったん終了して溶融シミュレーション研究会と改称し、研修や内容の深堀のための研究会を3回(第4〜第6回)実施した。また幹事会では本研究会の活動方針や運営について決定しその結果、第6回研究会は平成29年度の活動を見据え、本活動がGICFLOWにとらわれないシミュレーション技術者をも対象とすることを広く周知するための討論および講演会を開催した。参加者は、53名(講師、幹事を含めると64名)であった。
   *GICFLOW:Glass Intelligent Cord/ Glass Flow Simulator

(2)気中溶解技術の普及   
 今年度は100g/時間の気中溶解バーナーを設計し、プロジェクトのように大掛かりな設備でなくとも酸素ボンベで実験できるようにした。数社から問い合わせがあり、1社に技術供与した。

[U]業務執行の概要    
1.総会
 平成28年6月2日に(一社)ニューガラスフォーラム第6回定時総会を開催した。「平成27年度事業報告案ならびに収支実績案及び決算案の件」、「平成28年度事業計画案ならびに収支予算案の件」、「平成28年度・29年度役員(理事、監事)選任案」が審議され、いずれも承認された

2.理事会
  第15回 平成28年6月2日に開催され下記の事項を審議決定した。
        ・ 「平成27年度事業報告案ならびに収支実績案及び決算案の件」
        ・ 「特別会員選任案の件」
  第16回 平成28年6月2日に開催され下記の事項を審議決定した。
        ・ 「平成28年度・29年度役員(会長・副会長・専務理事)選任案の件」
  第17回 平成29年3月15日に開催され下記の事項を審議決定した。
        ・ 「平成29年度事業計画案の件」
        ・ 「平成29年度収支予算案の件」

3.事務局 
 役員・職員として平成28年4月1日現在の人員は常勤役員1名・出向職員2名・嘱託職員7名・派遣職員0名・出向研究員(つくば)0名・嘱託研究員(つくば)1名・補助研究員(つくば)2名の計13名であった。
 平成29年3月31日現在の人員は常勤役員1名・出向職員2名・嘱託職員8名・派遣職員0名・出向研究員0名・嘱託研究員1名・補助研究員2名の計14名となっている。


H28.4.1
現在
増減 H29.3.31
現在
常勤役員  1名  0名  1名
出向職員  2名  0名  2名
嘱託職員  7名  1名  8名
派遣職員  0名  0名  0名
出向研究員  0名  0名  0名
嘱託研究員  1名  0名  1名
補助研究員  2名  0名  2名
合計 13名  1名 14名



平成29年度事業計画
平成29年4月1日より平成30年3月31日まで
(事業の概要)

 平成28年は、日本の熊本地震や世界各地の異常気象などの自然災害の発生、UKのEU離脱問題、中国経済の減速感等の経済的な問題が発生し、また、今年早々には米国で、これまでとは異なったスタイルの大統領が就任するなどの不安定要素を抱える状況になっている。しかし一方で、日本経済は、景気回復やさらなる景気対策への期待感は継続し、その回復基調は引き続き大きく変わりはないものと思われる。
このような経済環境の中で、ガラス産業界が活性化し、さらに大きな飛躍へとつながっていくことを期待するとともに、ニューガラスフォーラムでは、引き続き、産学官の連携に基づき、日本のガラス業界が世界に発信できる新技術・新製品等の創出に貢献できるよう、今年度も活動を進める。
 ニューガラスフォーラムは、平成23年4月1日に一般社団法人へ移行して6年が経過し、平成29年3月末をもって、当初設定された「公益目的支出計画」が完了した。この結果、ニューガラスフォーラムのすべての活動が真の意味で「一般化」されることになった。ニューガラスフォーラムでは、今後も、公益性が高い事業が多く、各事業個々に収益を見込めるものは少ないが、官庁のご指導の元で、会員各位を始め、関連する産業界や学界からの期待に応えられる事業活動を推進し、諸活動内容の見直しを進めつつ、これまで以上にガラス業界に貢献できる活動を目指していく
 二つの研究会は、これまでの開催内容とガラス産業界の環境変化に応じて、その活動内容を精査しながら、両研究会の連携を図るとともに、同じく活動を進めるセミナーとの内容差別化を図る。ニューガラス大学院は、基礎的な講座にウエイトを置いた昨年度の活動内容を継続し、若手のみならず中堅研究者や技術者も対象とした講座開設を実施する。国際ガラスデータベース(INTERGLAD)は、使用者ニーズに合致し、インターネット環境を反映させた改良を進めつつデータ拡充を継続する。最近2年間参加してきたプロジェクト受託については、その機会を捉えて積極的に参画する。また今年は、2018年に日本で開催されるICG年会の本格的準備活動が始まる年である。ニューガラスフォーラムにおいても、国際的な取り組みの一環として、ガラス産業連合会やセラミックス協会(ガラス部会)との連携を密に、組織委員の一員として活動を進める。

 以下、定款の箇条に従い、平成29年度の事業計画を述べる。
 
1.ニューガラスに関する産業及び技術開発動向等の情報の収集及び提供
  (定款 第4条第1項第1号関係)
 
1.ニューガラスに関する産業及び技術開発動向等の情報の収集及び提供 (定款 第4条第1項第1号関係)

 ニューガラスフォーラム・ホームページの充実        
  「シーズとニーズの出会いの場」と「メーカーとユーザーの積極的な情報交換の場」としてホームページを設けている。当会が企画する委員会、講習会、講演会、研究会の開催のお知らせ、また機関誌の最新版のエキスを閲覧し、より活用していただけるホームページを目指して、ユーザー・会員などに向けて価値あるサービスを提供する。また、開設して約20年になり、より使い易くするため、改訂の検討に入る。

2.ニューガラスの産業及び技術開発等に関する調査 (定款 第4条第1項第2号関係)

ガラス産業技術戦略のフォロー       
 技術開発や産業動向等の情報収集やその提供は、ニューガラスフォーラム諸活動を進める中で実施していく。また、ガラス産業連合会の活動とも連携した活動を展開する。

3.ニューガラスに関する研究開発 (定款 第4条第1項第3号関係)

 三次元光デバイス・ナノガラス研究事業      
 平成28年度に引き続き、NEDOプロジェクト「ナノガラス技術」(平成13〜17年)と「三次元光デバイス高効率製造技術」(平成18〜22年)で得た成果の普及事業を継続していく。また、上記プロジェクトで得られた技術と、これを基に新たに開発した技術の普及を進める。これら技術を使用した製品開発の提案が20余社から来ており、既に十数社近くと製品開発を開始している。また,同一社から複数の開発案件が出ている。具体的には、超短パルスレーザとガラスホログラムによる一括加工(孔空、割断など)、及びイオンインプランテーションによる強化、光触媒化、低反射化、透過光波長制御、及び新規開発の強化技術を中心に、本技術に関心のある企業との共同開発を通して、技術・ノウハウの提供・指導等を進め、プロジェクトで得られた技術等の普及を図っていく。

4.ニューガラスに関する講習会、講演会、セミナー及び研究会等の開催 (定款 第4条第1項第4号関係)

(1)研究会の開催    
 ガラス産業発展のための産学官交流の場、研究者・技術者育成の場として、本年度は昨年度に引き続き、次の2つの研究会を開催する。しかしながら平成29年度は、ここ近年のガラス会社の研究開発活動の製品開発重視の姿勢を打ち出している傾向と、基礎的な研究会への参加動向低迷により、活動形態を見直す第一歩としていく。また、セミナーとの違いを鮮明にしていくため、基礎的な話と最近の事例の両方を聞ける研究会を心がけていく。

@ ガラス科学技術研究会
(主査:九州大学  藤野 茂 教授)     
 ニューガラス産業の基盤である「ガラス基礎技術の発展と普及」を目指し、大学・公的研究機関と、企業における「ガラス技術の新たな展開や顕著な進展に関する話題」を取り上げるとともに、企業における「最近の製品化事例」などを交えながら、産学官の第一線で研究開発に携わる方々を講師とし、企業(メーカーとユーザー)の発展に不可欠な「科学的理解と基礎技術の深化」について産学官が考え議論する場、あるいはニーズとシーズの出会いの場とする。対象とする基礎技術の範囲は、ガラス素材創製、ガラス構造、ガラス表面、溶融・成形・加工技術、計算機科学などが含まれるが、評価技術については除外する。年間4回開催するが、平成29年度は一回の開催を評価技術研究会との合同開催とする。

A 評価技術研究会(主査:神戸大学 内野 隆司 教授)      
 ニューガラスを中心に「ガラス製品の開発支援技術の強化と普及」に向け、ガラスの商品化において求められる「各種評価技術について、企業(メーカーとユーザー)における現状と課題、それらに関連する大学・公的研究機関の研究、類似材料の評価例など」を話題として取り上げる。講師は産学官の第一線で研究開発に携わる方々とし、「評価技術及び評価の産学官による深化と共有化」を目指す場とする。対象とする技術は、ガラスとその表面に関する分析・解析技術、熱物性・機械物性・光物性・形状等の測定技術とし、年4回開催するが、平成29年度は一回の開催をガラス科学技術研究会との合同開催とする。

(2)セミナーの開催(主査:大阪府立大学 高橋 雅英 教授)    
 ニューガラス製品の研究開発に携わる研究者・技術者等を対象に、ガラス技術及びニューガラス応用製品について、話題性の高い最新技術動向等をタイムリーに紹介するセミナーを年4回(第121回〜第124回)開催する。

(3)講座の開催  
 ニューガラス大学院 (委員長:滋賀県立大学 松岡 純 教授)      
 ガラスの研究・開発・製造・応用に携わる人材の育成に寄与するため、大学教員や企業の研究者・技術者等の各分野の一流講師による、基礎・応用の計17テーマでの講座を各2日、計4日間の日程で10月に東京で開催する。本年度は昨年度と同じく、基礎で材料科学からガラスの諸物性について、応用では製造フローに沿っての各技術の講座とし、両課程の性格をより明確にして、企業の若手研究者・技術者や大学院生の他に、GIC会員やガラスに関心を持つユーザー及び他分野の研究者・技術者などにも呼び掛け、中堅の方々の受講も募る予定である。

(4)若手懇談会の開催 (会長:日本電気硝子梶@片上 優大)      
 若手懇談会は、広く様々な事業分野から集合している当会の会員会社及び当会に関連の深い産・学・官の若手(平成29年度登録会員29名)が、最新のニューガラスに関する研究・開発課題・用途に関し意見交換を行う。また、人的交流を深め、将来のニューガラスの発展と産業を支える人脈作りを目指して活動する場である。本年度は、年4回の講演会を開催し、1回当たり3件の講演を行い、内1回は現場を直に知る機会とするため、見学会を実施する。本年度は7月に「浜松ホトニクス梶i静岡県浜松市)」を訪問する予定である。また、この会の大きな特徴として、会の運営は若手懇談会役員(13名)が自主的に行い、年3回の役員会を開催し、より多くの方が参加希望する興味ある会を目指し運営に当たっている。

(5)見学会の開催       
 会員のニューガラスに関する知識の向上と異業種間の交流を図るため、会員企業等を訪問する見学会を年1〜2回開催する。内1回は若手懇談会見学会と兼ねる。

5.ニューガラスに関連するデータベースの構築、維持及びその提供 (定款 第4条第1項第5号関係)

 国際ガラスデータベース”INTERGLAD”(委員長:東京大学 井上 博之 教授)   
 ガラス特性及び構造データの拡充と収録体制の強化を継続する。また、収録データから新規ガラスの特性予測や組成設計を行う機能の充実、操作性の向上も継続して進める。現サーバーは設置から10年以上も経っており、本年度ハードの交換を行う予定である。普及のためのPR活動や、その一環でもある講習会を継続し、これらを通じて寄せられたユーザーからの要望への対応や、インターネット環境の変化も反映させたシステムや機能の改良・整備も継続する。

6.ニューガラスに関連する産業及び科学技術に関する機関誌の発行
   (定款 第4条第1項第6号関係)

 機関誌“NEW GLASS”の発行 (編集委員長:東北大学 藤原 巧 教授)     
 ニューガラスに関する国内外の新製品・新技術の紹介、内外のニュース、関連産業の動向技術解説等を内容とした機関紙“NEW GLASS”を年に3回発行し(7月、11月、3月)、会員、一般購読者(約90名)に提供する。本年度もニューガラスに関連するホットな話題の記事を取上げ、内容の充実を図る。また、この発刊に合わせて年3回の編集委員会を開催する。

7.ニューガラスに関する標準化・規格化の調査研究 (定款 第4条第1項第7号関係)  
 
 JIS原案作成団体として、JIS(主にガラスの測定・評価方法)の維持・改廃検討を継続する。また、高温のガラス融体の物性や特性の測定、評価技術を中心に、開発や規格化の動向情報収集を継続して行いながら、新たなテーマ探索を必要に応じて実施する。

8.ニューガラスに関連ある内外の団体、学会及び研究機関との交流及び協力 (定款 第4条第1項第8号関係)
 
 経済産業省・NEDO材料関連団体連絡会に参加し、素材や材料に関する情報交換や国家プロジェクトの状況、研究開発の動向等の情報収集活動を継続する。また、国内のガラス関係6団体で構成される「ガラス産業連合会(GIC)」の環境広報部会活動ならびに環境技術部会活動に参加するとともに、プロセス・材料技術部会の事務局を担当して、諸活動の推進を継続して行う。一方、2018年に日本で開催されることが決まったガラス国際会議(ICG)年会については、GICの共催が決定されたことを受け、その組織委員会の一員として、セラミックス協会(ガラス部会)やGIC、関係する学界等との連携を密にして、開催に向けた準備活動を実施する。GICで策定した「ガラス産業技術戦略2030年」の普及と広報活動を継続するとともに、GICの他団体とともに、ガラス産業発展のために産・学が行うべきこと等を議論し検討を実施する。さらに、GIC他団体や外部の関連団体(機関)との、特に技術的な面での連携についての取り組みを進める。

9.前各号に掲げるもののほか、本会の目的を達成するために必要な事業(定款 第4条第1項第9号関係)

(1)溶融シミュレーション事業 (主査:東京工業大学 佐藤 勲 教授)    
 NEDO先導研究「直接ガラス化による革新的省エネルギーガラス溶解技術の研究開発」(平成17〜19年度)とNEDOプロジェクト「革新的ガラス溶融プロセス技術開発」(平成20〜24年)においては、ハードウエアである試験炉の開発と、その開発を支えるソフトウエア(GICFLOW(*)、溶融シミュレーションプログラム)が作成された。このソフトウエアを一般のガラス溶解炉にも適用可能にし、プロジェクトの成果をガラス業界に役立てていく目的で、NEDOプロジェクトに参加していなかった企業にも呼びかけて、平成20年度から「溶融シミュレーション研修会」を組織し、これを溶融シミュレーション事業と位置付けてきた。6年間の活動を通して一通りの技術移転を完了し、平成27年度からは「溶融シミュレーション研究会」と名称を変更して、溶融技術の深堀に活動の軸足を移している。ガラス溶融プロセス技術は、近年ほぼ完成した状態にあると見なされているが、2015年に地球温暖化対策の新しい国際ルール「パリ協定」が発効し、わが国は、2030年度までに2013年度比で温室効果ガスの排出を26%削減し、2050年には80%削減することを目標としている。まだ、個別具体的な国の目標は明らかでないようであるが、多くのエネルギーを必要とするガラス溶融プロセスにも飛躍的な技術革新が必要なことは言を待たない。われわれの溶融シミュレーション研究会活動が将来の技術革新のプラットフォームとなれるよう会員会社の参加しやすい形態を目指していく必要がある。平成29年度からは、溶融プロセスのシミュレーション技術を基盤とし、溶融プロセス全体を視野に入れた講演活動を付加して行く。すなわち、従来のGICFLOWユーザー会員の他、溶融に関する講演会や討論に参加できる安価な年間登録会員制度を創設する。これによりガラス溶融に関する知見を深化させ、溶融技術者が交流できる場の提供を目指していきたい。
  * GICFLOW:Glass Intelligent Cord/ Glass Flow Simulator  

(2)気中溶解技術の普及 
 研究を終了したNEDOプロジェクト「革新的ガラス溶融プロセス技術開発」(平成20〜24年度)の成果の普及を図るため、昨年度に引き続き同技術の特徴が発揮しやすいガラス製品分野を中心に、国内企業への宣伝・啓蒙活動、あるいは技術・ノウハウの提供・指導等を進めていく。新たに開発したラボ用に小型バーナーを使用して、実用化および新素材開発のための取組みを引き続き支援していく。

トップページへ戻る