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Asahi Glass Co., Ltd Nippon Sheet Glass HOYA Glass Nippon Electric Glass

ガラス融体物性評価技術プロジェクト

平成10年度から3年間にわたり、ガラス融体の物性評価技術開発のためのプロジェクトを実施しました。
電子用ガラス基板等に使われるニューガラスは、要求される品質レベルが厳しい上に溶融温度が高く、製造技術の高度化が求められ、溶融状態におけるガラス物性の正確な把握が不可欠です。そのために3ヶ年計画で9つの物性値の測定技術について、学界との連携による研究開発を進めました。

 このプロジェクトは、NEDO研究開発機構から委託された(財)日本規格協会からの再委託によるもので、総額1.1億円の委託費で平成10〜12年度に実施されました。
 1000〜1600℃の高温における粘度、密度・体膨張係数、比熱、表面張力、熱伝導度、電気伝導度、酸化還元電位、ガス溶解度の測定方法の開発、および、融体構造の研究を進めました。
 測定に使われたガラスは、ソーダ石灰ガラス2種類、光学ガラス(ONRI)、硬質食器用ガラス(HR)、魔法びん用ガラス(BD)、基板用ガラス(LE-30)、CRT用ガラス(TVP)の7種類です。
 この研究開発により、国際標準化に対応できる技術が概ね整いました。

研究課題と研究内容及び成果

研究課題 研究指導者 主な研究内容及び成果
粘度の測定 長岡技術科学大学 
松下和正 教授

試料移動方式の白金球引き上げ法による高温粘度測定装置を用いてソーダ石灰系、硼珪酸塩系およびアルミノ珪酸塩系ガラス融体の粘度を0.1〜103Pa・sの範囲で高精度に測定する技術を開発した。

密度・体膨張係数の測定

長岡技術科学大学
松下和正 教授

白金2球を用いたアルキメデス法によりソーダ石灰系ガラス融体の密度を高精度で測定する技術を開発した。揮発成分の多い硼珪酸塩系ガラス融体および粘度が100 Ps・s以上のガラス融体には本技術の適用は難しいことが 分かった。

比熱の測定

長岡技術科学大学
小松高行 教授

高温走査型示差熱量計を用いてアルミノ珪酸塩系、硼珪酸塩系およびソーダ石灰系ガラス融体の比熱を正確に測定する技術を開発した。

表面張力の測定

九州大学
森永健次 教授

白金リング引き上げ法によりアルミノ珪酸塩系、硼珪酸塩系およびソーダ石灰系ガラス融体の表面張力を正確に測定する技術を開発した。粘度が20Pa・s以上の融体には本技術の適用は難しいことが分かった。

熱伝導度の測定

茨城大学
太田弘道助教授

レーザフラッシュ法熱伝導度測定装置を用いてアルミノ珪酸塩系、硼珪酸塩系およびソーダ石灰系ガラス融体の熱伝導を正確に測定する技術を開発した。

電気伝導の測定

東北大学
山村力教授 

四端子を用いた交流インピーダンス法によりソーダ石灰系、硼珪酸塩系およびアルミノ珪酸塩系ガラス融体の電  気伝導度を正確に測定する技術を開発した。

酸化還元電位の測定

愛媛大学
前川尚教授

微分パルスボルタンメトリーによりアルミノ珪酸塩系、硼珪酸塩系およびソーダ石灰系ガラス融体中のSb3+/Sb5+、Fe2+/Fe3+などの酸化還元電位を正確に測定する技術を開発した。ZnOを多く含むガラスについてはZn2+/Zn0の酸化還元に伴う電流/電圧特性が観測されることが分かった。

ガス溶解度の測定

東洋大学
今川宏 教授

高温・高真空中でソーダ石灰系ガラス中の溶存ガスを抽出し、四重極質量分析計を用いてCO2ガス、SO2ガスの溶存量を正確に測定する技術を開発した。

融体構造の評価

京都大学
横尾俊信 教授

高温X線回折装置に用いたX動径分布解析により硼珪酸塩系およびソーダ石灰系ガラス融体の構造を正確に解  析する技術を開発した。


国際標準化への展開

1)国際規格の内容
  ガラス融体の高温物性の評価方法として、次の内容の国際標準化の提案が想定されます。
    ○粘度の測定方法
    ○密度・体膨張係数の測定方法
    ○表面張力の測定方法
    ○比熱の測定方法
    ○熱伝導度の測定方法
    ○電気伝導度の測定方法
    ○酸化還元電位の測定方法
    ○融体構造の評価方法
  現在この分野においては、回転円筒法によるガラス融体の粘度測定方法がISO7884-1 an 2(1987)に定められているだけで、ほかには国際規格及び審査中の国際規格案はありません。

2)国際標準化へのアプローチ
 ガラス融体の高温物性の評価方法の国際標準化について、世界的規模の産学官からなるガラス関係の団体ICG(International Commission on Glass)に働きかけ、ICG-TC18においてガラス融体の密度および熱伝導の測定についてのラウンドロビンテストが実施されました。
 最初のTC18委員会(副委員長:横尾先生)は平成12年5月にAmsterdamで開催され、平成13年6月にはEdinburghで開催され、両測定技術に関する協議が行われました。その結果、密度については静滴法が、熱伝導については輻射スペクトル測定法が標準的方法として位置づけられました。


○プロジェクト推進委員会の構成

  • 委員長 京都大学化学研究所 横尾俊信教授
  • 委員
         長岡技術科学大学 松下和正教授
         茨城大学  太田弘道 助教授
         長岡技術科学大学  小松高行教授
         東北大学  山村力教授
         九州大学  森永健次教授
         東洋大学  今川宏教授
         愛媛大学  前川尚教授
         科学技術庁無機材料研究所 井上 悟氏
         都立産業技術研究所  上部隆男氏
         参加企業委員
          (旭硝子, 石塚硝子,セントラル硝子, 東洋ガラス,日本板硝子,
          日本電気硝子,HOYA,日本山村硝子,旭ファイバーグラス)

○研究開発体制 (NEDO/(財)日本規格協会 /ニューガラスフォーラム)

  • プロジェクト推進委員会(別称:融体物性委員会)
            委員長: 横尾俊信 京都大学教授
            委 員:     上記
  • 総括WG (基本計画、実施計画、役割分担等)
       横尾教授、参加企業委員8名(2口参加)、事務局
  • 第一WG (粘度、体膨張率、表面張力)
       横尾教授、松下教授、森永教授 、上部氏(都産技研)、企業委員2名、事務局
  • 第二WG (比熱、熱伝導度、電気伝導度)
       横尾教授、小松教授、太田助教授、山村教授、井上氏(無機材研)、企業委員2名、事務局
        
  • 第三WG (酸化還元電位、ガス溶解度、ガス拡散)
       横尾教授、山村教授、前川教授、今川教授、企業委員2〜3名、事務局
成果報告書
  NEDOホームページの成果報告書データベースからダウンロードできます。
  
  平成10年度成果報告書  ・・・ NEDO報告書バーコード番号:010013419
  平成11年度成果報告書  ・・・ NEDO報告書バーコード番号:010015191
  平成12年度成果報告書  ・・・ NEDO報告書バーコード番号:010019278


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