2023年度ガラス研究振興プログラム応募要項 

ガラス産業連合会(GIC)
一社)ニューガラスフォーラム(NGF)

ガラス研究振興プログラムの趣旨

ガラス産業連合会および(一社)ニューガラスフォーラムは、短期的な視点に捉われずにガラス分野の発展に資する展望を含む研究提案をしていただいた若手の研究者に研究助成を実施します。 ガラス研究には、種々のガラスに適用できる純粋な学問的テーマ、共通基盤的なテーマ、ガラス以外にも適用できる普遍的なテーマがあります。私たちはこのような研究を補助することがガラス産業の発展と将来を担うガラス研究者、技術者の育成にとって重要であると考えます。そこで、様々な分野での研究経験を有する若手研究者のみなさまにガラスの基礎的研究に取り組むことを広く呼びかけます。自由な発想と広い視野に基づいた研究テーマをぜひご提案いただきたいと考えます。

ガラス研究振興プログラムの趣旨

1. 研究振興プログラムの目的


大学、教育機関や公的研究機関等における若手研究者が実施するガラスの学術的研究に対して、産業界から支援を行い、ガラスに関する基礎的研究を推進し、大学等におけるガラス研究者の育成を図ることを目的とします。ガラス研究において、自由な発想に基づいた挑戦的な研究の応募を期待いたします。

2. 応募資格


  • 個人もしくはグループでの応募とします。
  • 主たる研究者は、研究期間中、日本の大学、その附置研究所、高等専門学校等の教育機関または公的研究機関に所属する職員であり、日本国内で研究に従事する研究者であること。
  • 主たる研究者が、任期付研究者の場合には、申請する研究期間のうち、応募時点において少なくとも初年度の雇用が見込まれること。
  • 所属機関において外部研究費の受給にかかわる制約がないこと。
  • 当研究支援金を所属機関が研究費として管理する前提のもとに、所属長が応募を承認していること。
  • 主たる研究者が1978年4月2日以降生まれであること(45才以下)。
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3. コース別募集


Ⅰ.ガラスエキスパートコース

無機ガラスの研究について一定の研究実績を有する方が、これまでの研究の中で芽生えた新しい問題を掘り下げるために、自身の今までの研究手法とは異なる方法でガラスの研究に取り組もうとするもの

Ⅱ.ガラスチャレンジコース

無機ガラス以外の基礎科学・工学の分野で一定の研究実績を有する方が、これまでの研究で養った手法をガラスに適用することで無機ガラスの研究に新しい視点を導入し、それと同時に自らの研究手法の適用範囲を広げようとするもの


応募の段階ではコースの選択を記入していただきますが、その区別は必ずしも厳密なものではありませんので、審査においては、応募内容がどちらに重きをおいた申請なのかを考慮して審査します。 なお、どちらのコースの場合でも、求めているのは応募者のこれまでの研究の単なる延長ではありません。何らかの新機軸を生み出すことを期待しています。

4. テーマ募集するガラス研究領域


研究テーマは研究者の自由な発想に基づくものを自ら提案いただきます。募集する研究領域は、(A)ガラス基礎科学、(B)ガラス工学の2分野です。両分野にまたがる研究設定も可能です。それぞれの分野におけるテーマ案を示します。これらは今産業界が抱えている課題と関連しており、テーマ設定の参考にしていただければ結構です。各テーマ案の内容については付属資料を参考にしてください。

参考資料 ▶︎
(A) ガラス基礎科学

ガラス構造、ガラス転移、構造緩和、破壊と脆さ、結晶化、分相、化学的浸食、組成物性相関の予測

(B) ガラス工学 <製造技術>

融液の高温物性、長距離計測技術、新規溶融技術、成形加工技術、強化技術

<環境対応技術>

非炭素燃料燃焼、排ガス処理、CO2回収、リサイクル、廃熱利用

<評価技術>

表面解析、残留応力解析、均質性評価、屈折率分布評価、先端分析技術

5. 研究助成額、助成期間と研究助成金の振込


1件あたりの研究助成額の上限は、900万円/期間、最低額 500万円/期間で、研究期間は2023年4月から3年間とします。
ほかに、今年度には採択には至らなかったが、次年度以降の採択を見据えた発展性が見込まれた場合、調査研究として採択する場合があります。この調査研究の助成額は上限100万円/年で、期間は2023年4月からの1年間とします。

本プログラムはガラス産業界からの寄付金を運用しています。助成金と採択件数は、寄付金の総額、および研究提案内容により決定します。また助成金の振り込みは2023年5月を予定しています。

6. 採択数


1~2件。調査研究 若干。 
採択数が2件の場合は、エキスパートコース、チャレンジコースそれぞれ1件ずつを原則とします。ただし、提案内容によりどちらかのコースからのみ採択されることもあります。その場合は、項目4のガラス研究領域の異なるものが優先されます。

7. 研究助成金の使途


以下の費用を申請可能です。費目間の分配比率に指定はありません。

  1. 設備·備品費(汎用性のある機器(パソコン、複写機など)は対象になりません)
  2. 消耗品費
  3. 旅費:出張経費(交通費、宿泊費)の実費精算
  4. 謝金や研究補助員人件費(データ整理等のアルバイトなどの労役対価)
  5. 装置等賃借料
  6. その他(論文掲載経費・通信費・図書費・施設使用料・学会参加費など)

申請できないもの

  1. 所属機関へ支払う間接経費:寄付金としてお支払いしますので、間接経費を別途お支払いすることはできません。
    貴機関にて共通経費(オーバーヘッド)の計上が必要な場合は申請総額に含めていただく必要があります。ご不明の場合は事前に本助成の事務局に御相談ください。
  2. 労務費(給与や社会保険費等):労務費に充当することはできません。

8. 応募方法


応募要項 ▶︎ 申請書 ▶︎

・申請書
・論文別刷(過去5年間に発表したもので、申請される研究と関連した論文1件)ともに事務局あてに電子メールでお送りください。

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9. 選考日程と採否通知


応募受付期間
2022年9月から12月23日(事務局必着)
ヒヤリング・選考
2023年1月から2月
採否通知
2023年3月末
助成金振り込み
2023年5月予定

10. 選考基準


以下の点を参考にして選考を行います。

  1. 将来の科学技術に資する研究テーマであること
  2. ガラス基礎科学ないしガラス工学の関わる研究内容であること
  3. 研究内容に新規性・独創性があること
  4. 研究計画・方法に妥当性があること
  5. 研究経費の使途に妥当性があること

選考は、(一社)ニューガラスフォーラム ガラス研究振興協力会研究審査会にて行います。

11. 研究助成金の会計処理


研究助成金を研究者個人の口座へ振込むことはできません。研究者の所属機関宛に寄附金として贈呈しますので、所属機関の研究費使用規程に従って会計処理をお願いいたします

12. 採択後の提出物等


下記の書類のご提出、ならびに中間意見交換会、終了報告会でのプレゼンテーションをお願いします。

1. 振込依頼書: 研究機関ごとに初年度期首に提出
2. 予算申請書: 分割払いの場合は、毎年度期首に提出
3. 顔写真: 採択時に提出
4. 研究経過報告: 年度末に提出
5. 決算報告書: 年度末と終了時に提出
6. 研究支援期間中の中間意見交換会 (非公開)
7. 研究結果報告: 研究期間終了後に提出。オープンにします。
8. 研究発表会: 研究期間終了後。オープンにします。
9. その他学術団体等の会合での発表: ガラス研究振興協力会からの要請に基づいてお願いすることがあります。

13. 研究成果の扱い


研究成果に基づいた特許または実用新案などの知的財産に関して、ガラス産業連合会(GIC)およびニューガラスフォーラム(NGF)は権利を主張しません。 本研究振興プログラムに採択された研究の結果については、積極的な論文発表や口頭発表をお願いいたします。論文発表等にあたり、GIC/NGFからの研究支援を受けた旨をお書き添えください。

14. 個人情報の取り扱い


提出いただいた個人情報は、研究振興プログラム以外の目的には使用いたしません。

15. お問合せ先


内容についてご不明な点がございましたら、下記までお問合せください。

一般社団法人ニューガラスフォーラム ガラス研究振興協力会
(事務局)
松野 matsuno@ngf.or.jp、 種田 taneda@ngf.or.jp