2023年度第2回ガラス科学技術研究会 開催のお知らせ (3月11日)
参加者募集中を終了しました
「ガラスとバイオ・医療」 (2月22日 改定)
再生医療、ワクチン開発、遺伝子治療、医療診断技術開発などをはじめとして、バイオ・ライフサイエンス分野の技術は近年著しく進歩しており、研究開発も活発に行われています。これらの分野では有機高分子系材料が多く使用されていますが、精密さや強度・化学的耐久性を要求される用途、無機イオン の機能を活用する用途などでは無機系材料に利点があります。 今回のガラス科学技術研究会では「ガラスとバイオ・医療」をテーマに、3名の先生方にご講演いただきます。バイオ・医療分野へのガラスの応用について最新の技術情報を提供できると思いますので、多くの方のご参加をお待ちしております。 1.日時:2024年3月11日(月)13:00~16:10 2.場所:Zoomによるオンライン開催 3. プログラム 3-1. 事務連絡 13:00~13:05 3-2. 開会挨拶 13:05~13:10 梶原 浩一 ガラス科学技術研究会主査(東京都立大学 教授) 3-3. 講演 講演1 13:10~14:05(講演45分、質疑応答10分) 「細胞外小胞を簡便、迅速、高効率に分離・捕捉可能なナノ多孔質ガラスデバイスの開 発と医学診断応用」 湯川 博 先生(名古屋大学 未来社会創造機構 ナノライフシステム研究所 量子科学技術・量子生命科学研究部門 特任教授) 【要旨】 細胞外小胞体(エクソソームなど)は、疾患に関係するmiRNA、タンパク質、及び糖鎖 などを有することから多次元バイオマーカーとして非常に注目されている. しかし,直径 は約100 nmと非常に小さく、分離には超遠心法を用いる必要があり、回収作業は極めて 煩雑であった。我々は精緻に制御されたナノ多孔質構造によって細胞外小胞体の分離・ 回収機能を有するガラスデバイスの開発に成功している。現在、早期がん診断の応用を 進めており、その最前線の研究成果を紹介する 講演2 14:05~15:00(講演45分、質疑応答10分) 「無機イオンを活用した生体用リン酸塩ガラスの開発」 李 誠鎬 先生(産業技術総合研究所 材料・化学領域 マルチマテリアル研究部門 主任研究員) 【要旨】 リン酸塩ガラスは様々な治療イオン(無機イオン)を含有しうる魅力的な素材であり、ガ ラス網目構造を制御することで、イオンの溶出挙動を変化させることができる。溶解性を 低く抑えれば、治療イオンを長期間徐放する性質を得ることができ、抗菌性や骨形成の促 進に利用できる。一方、高い溶解性を有するガラスを他の材料と複合化すれば、細胞活性 化機能を強化するイオンの供給源となる。本講演では、生体用リン酸塩ガラスのガラス網 目構造と無機イオン溶挙動の相関に関や細胞挙動・抗菌特性について紹介する。 ------------ 休 憩 ( 10 分 ) ------------- 講演3 15:10~16:05(講演 45 分、質疑応答 10 分) 「ガラスマイクロ流体チップの概要と最新技術 -何度も着脱可能なガラス基板の接着法 など」 田中 陽 先生 (日本サムスン株式会社 Samsung デバイスソリューションズ研究所) 【要旨】 半導体集積回路の製造に使われる微細加工技術を応用したマイクロ流体デバイスは、手 のひらサイズの 基板上に指紋サイズの極めて微細な流路を集積した器具である。このデ バイスを用いると、少量の細胞や試 薬で実験ができることから、生物学・化学分野での 実験効率の向上が期待できる。今回、中性洗剤での表面 洗浄とバインダークリップによ る加圧だけで繰り返し着脱できるガラス基板の接着法を開発し、区画培養した細 胞を回 収できるマイクロ流体デバイスの作製に応用したので紹介する。 3-4. 事務連絡 16:05~16:10 4.研究会参加費について 会員企業の方 : 10,000円 非会員企業の方 : 20,000円 官学研究者の方 : 1,000円 <年間登録者無料> 5. 参加申込み 次の1)~ 6)の事項を記入の上、2024年3月4日(月)までにセミナー研究会窓口までe-mail にてお申込み下さい。追って請求書を送付いたします。 1) 氏名(フリガナ) 2) 所属(会社名・部署) 3) E-mailアドレス 4) 住所 5) TEL番号 6) 参加を希望するセミナー・研究会名 6.問い合わせ先 一般社団法人ニューガラスフォーラム セミナー研究会窓口(yamamoto@ngf.or.jp) 担当:神吉(かんき) 〒169-0073 東京都新宿区百人町3-21-16 日本ガラス工業センター2F TEL:03-6279-2605 FAX:03-5389-5003