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115回講演会、見学会報告について 第115回若手懇談会開催報告
[講演1]「TVFの運転実績と技術開発」 使用済み核燃料に含まれる放射性廃棄物の処理に関して、東海再処理施設のガラス固化技術開発施設(TVF:Tokai Vitrification Facility) で行われている高放射性廃液のガラス固化に関わる溶融炉運転、設計、解体、保守などの技術についてご講演いただきました。ガラス固化体中における廃棄物含有率の上限がNa含有率、Moの溶解度、崩壊熱などの因子により制約を受けることや、廃棄物中の白金族元素粒子の沈降を抑制するための温度管理など、操業上のノウハウを含めてガラス固化処理プロセスについてご説明いただきました。また長期安定運転、稼働率向上につながる技術確立のための洗浄システムや、炉の改良、遠隔保守技術といった設計、解体、保守技術について解説いただき、見学会の内容とともに全体像を捉える事ができました。 [講演2]「ガラス固化技術に係る基礎研究」 使用済み核燃料再処理における高レベル放射性廃液のガラス固化、福島原発事故廃棄物等の固化など、ガラス固化技術の基礎と応用についてご講演いただきました。ガラス固化は様々な元素をガラス構造中に固定でき、耐水、耐放射線、耐熱性などの点で優れるということです。ガラス化可能な組成範囲を基礎試験から明らかにすることで、将来的な高レベル廃液の組成変動を考慮することにもなるとご説明いただきました。また福島原発事故で発生した汚染水処理二次廃棄物の固化、安定的化技術の検討ではCs吸着ゼオライトのガラス固化、Cs、Srを含むスラッジのガラス固化について組成検討、物性評価などを基礎試験を通して検討されているということです。 [見学施設1]「地層処分基盤研究施設(エントリー)」 [見学施設2]「ガラス固化技術開発施設(TVF)」 [見学施設3]「工学試験棟」 今回、「放射性廃棄物のガラス固化」をテーマにご講演いただきました。参加いただいた方から多くの質問を頂き質疑応答を含めて大変盛り上がる見学会、講演会となりました。見学会では実際に炉や固化体、地層処分技術について実物や模型、シミュレーションを通してご説明いただき、深く理解することができたようです。講演会後の懇親会では講演内容に関連する事柄にとどまらず研究所の方々と参加者とで活発な交流が行われました。多数の参加に感謝致します。今後ともNGF若手懇談会をよろしくお願い致します。
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