若手懇談会前回の講演会
116回講演会報告について


第114回若手懇談会開催報告

【日時】2014年10月9日(月)13時55分〜17時10分
【場所】日本ガラス工業センター
【テーマ】大先輩と若手に学ぶ

[講演1]「泡のないガラスを作る夢」
      (一社)ニューガラスフォーラム 川地 伸治 先生

ガラス溶解に起因する泡欠陥について、気泡のキャラクタリゼーション、シミュレーションによる気泡清澄解析、気泡挙動を支配する因子の検証という内容でご講演いただきました。融液中の気泡の軌道は溶解炉内の温度分布や気泡のサイズに影響され、ガス組成の差となって表れますが、この過程はシミュレーションや分析によって評価可能であるとのことです。また、NEDOプロジェクトで開発されたシミュレーションプログラムGICFLOWを、汎用的に使用することができるとのことで、技術の進歩を感じることができました。 川地先生ご講演



[講演2]「無容器法が広げるガラスの世界」
      東京大学 増野 敦信 先生

物体を宙に浮かせた状態で、溶融・凝固させる無容器法を用いて作製した、従来方法ではガラス化しない組成のガラスについてご講演いただきました。無容器法を用いることで比較的容易に高温で溶融させることができ、また、融液と壁面とが触れることがないため失透することなくガラスが得られるとのことで、実物も展示頂きました。これまでにない高屈折率低分散ガラスや高強度ガラスが得られており、なかでも高屈折率低分散ガラスは構造解析の結果、イオン結合に近く、陵面共有している部分もあるというガラス構造の通説を覆す内容でした。先生は宇宙ステーション“きぼう”での酸化物ガラスの作製および評価を準備されているとのことで、新しい可能性を大いに感じることができました。 増野先生ご講演



[講演3]「これからの技術者・研究者」
     元新日本製鐵 (株) 杉田 清 先生

材料科学から想起される“変態点”を通過中の日本の科学・技術・産業について、これからの技術者がどのように振る舞えば良いか、先生のご経験や技術史からの引用を踏まえてご講演いただきました。日本人は勤勉さやチームワークなどの長所を持つ反面、安定志向が強く、大きな自己革新やリスクの高い挑戦が苦手であり、これからは外国人や女性といったマイノリティーをうまく活用した技術革新を行う必要があるとのことでした。本会本年度テーマである“これからのガラス”とリンクした内容であり、技術者としての自分を反省させられるだけでなく、温かいエールを感じるご講演でした。 杉田先生ご講演



 今回、「大先輩と若手に学ぶ」をテーマに、例年の「大先輩に学ぶ」を発展させた形でご講演いただきました。戦後日本の高度成長から、宇宙ステーションでの実験にまで話題がおよび、技術革新の流れを感じることのできる内容でした。講演会後の懇親会では講演内容に関連する事柄にとどまらず活発な交流が行われました。多数の参加に感謝致します。今後ともNGF若手懇談会をよろしくお願い致します。

以上

2014年10月9日
若手懇談会 副会長
梅谷奈緒・赤嶺宗子




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