若手懇談会若手懇談会 第70回例会始末記


第70回若手懇談会は以下の内容で行われました。

日時:2003年2月20日(木)

場所:(社)ニューガラスフォーラム 田中田村町ビル8階会議室(新橋)


講演:
 (1) 「ガラス溶融プラントへのシミュレーション技術応用」
    旭硝子(株)中央研究所  等々力 宏 先生
 (2) 「ガラス清澄の科学と技術」
    旭テクノグラス(株)  田中 千禾夫 先生
 (3) 「活性アニオンによるナノポーラス結晶C12A7の新機能」
    科学技術新興事業団 細野プロジェクト  林 克郎 先生

 等々力先生の講演  田中先生の講演  林先生の講演  懇親会風景

 参加者:27名(事務局3名除く)

内容:
 本年度最初の若手懇談会は、27名の方に参加頂き、3件の講演を行ないました。
 まず、旭硝子株式会社の等々力先生から、板ガラスの溶融シミュレーションについてご講演頂きました。板ガラスの溶解炉内では融液の対流が起こり、ガラスの品質に影響を及ぼすが、炉内は高温空間のため実現象の把握が困難であることから、理想的な融液の流れを作り出すためにシミュレーション技術が発展してきたというお話でした。ガラス溶解シミュレーションの様子を図を用いて詳細に解説してくださりました。
 引続き、旭テクノグラス株式会社の田中先生からは、ガラスの清澄(脱泡)についてご講演頂きました。ガラス製造工程において欠かせない脱泡について、その機構や技術をご紹介頂き、ガラスに携わる者にとって非常に参考になる内容でした。
 最後に、細野プロジェクトの林先生から、12CaO 7Al2O3(C12A7)の超酸化力と光誘起伝導性の発現についてご講演頂きました。セメントの構成成分の一つでしかなかったC12A7において、強力な酸化力を持つO−を高濃度に生成させることができ、それを利用することで環境浄化を含めた様々な応用が期待できるということ、また、H−を包接させ紫外光を照射させることで絶縁体・半導体遷移を誘起する機能の発現を見出されたという研究成果についてご紹介頂きました。

 今回は新体制の下で初めての懇談会であり、不慣れな点もあったかと思いますが、充実した企画を実施していく所存ですので、今後とも宜しくお願い致します。
 次回も今回同様3人の先生を迎えての懇談会を予定しております。多くの皆様のご参加をお待ちしております。


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