事業報告及び計画
2022年度事業報告書  2023年度事業計画

2022年度事業報告書
2022年4月1日より2023年3月31日まで
[T]事業の概要

 2022年の世界経済は、新型コロナ後の経済回復に伴って生じたインフレを抑制するための急速な金融引締めの影響、ウクライナ情勢の長期化に伴うエネルギー確保の問題などにより、前年の5.9%の成長から減速し、3.4%程度の成長となると予測されている。日本においても前年の2.2%の成長から1.1%に低下しており、先行き不透明な状況にある。
 ニューガラスフォーラムにおいては、新型コロナの状況に応じて感染対策を実施しつつ、各活動を行った。各研究会、ニューガラスセミナーはWeb開催、若手懇談会はWeb 開催に加えて一部対面開催として何れも計画通り開催した。ニューガラス大学院は、できるだけ人的交流を図るために対面とWeb の併用開催としたところ、過去最多の参加者となった。他の基幹事業については新型コロナの影響は小さく、ガラスデータベース(INTERGLAD)は例年通りデータ登録および機能性改善を進め、また機関誌については計画通り年3回刊行した。
 ガラス研究振興プログラムについては、昨年5 月に研究助成金の供与を行い、NGF 総会の際に助成金授与式を開催した。応募要項の見直し後、計画通り2年目の研究テーマ募集を行い、審査を経てこの3 月に採択テーマを2件決定し、公表した。
 今年度からガラス熔融プロセスにおける脱炭素化技術に関する調査を実施し、現状の技術レベルや関連企業、ガラス特有の技術的課題等について海外情報を含めて報告書をまとめ、会員企業への報告会をこの3 月に実施した。参加者は73名と盛況であり、新しい情報/有益な情報が得られた、技術情報がよく整理されている等の意見を頂き、狙いとしていた技術情報の共有化を一定程度図れたと考えている。
 また国際ガラス年については、GIC 国際ガラス年支援WGを通じてサポートを継続した他、若手懇談会にて「国際ガラス年2022」との共催で講演会を企画・開催した。

以下、定款の箇条に従い、2022年度の事業報告を述べる。


1. ニューガラスに関する産業及び技術開発動向等の情報の収集及び提供 (定款 第4条第1項第1号関係)

 ニューガラスフォーラムの活動(研究会、セミナー、講演会)や外部学会等で得た技術開発情報や情報をホームページや機関誌“NEW GLASS”を通じて、会員へ情報発信した。

2.ニューガラスの産業及び技術開発等に関する調査  (定款 第4条第1項第2号関係)

 日本のガラス産業におけるカーボンニュートラルを実現するための端緒となるよう、2022年度からガラス熔融プロセスにおける脱炭素化技術に関する調査事業を開始した。海外を含めて同技術に関する調査を実施し、原料等の予熱、燃料の非炭素化/非化石炭素化(水素、アンモニア、バイオ燃料など)、電気熔解、原料改質、CCUS等の技術について、現時点での技術レベルや関与している企業、ガラス特有の技術的課題などについての報告書をまとめ、「英国におけるガラス産業のカーボンニュートラルへの取り組み」についての報告と併せて、会員企業への報告会を2023年3月10日に実施した。
 参加者は73名と盛況であり、アンケート結果では、「新しい情報/有益な情報が半数以上あった」、技術情報がよく整理されており理解しやすかった等の意見を頂き、狙いとしていた技術情報の共有化を一定程度図れたと考えている。また、報告会ではいくつかの新しい項目についての調査希望を頂いており、実施する項目を検討の上、2023 年度も調査を継続する予定である。

3.ニューガラスに関する研究開発 (定款 第4条第1項第3号関係)

三次元光デバイス・ナノガラス研究事業
 2021年度に引き続きNEDO 国家プロジェクト「ナノガラス技術」(2001〜2005)と「三次元光デバイス高効率製造技術」(2006〜2010)で得た成果、ならびに、これ等に関連して新たに創出した成果に由来する二種類の新規なガラス強化技術について普及活動を継続している。このうち一方の技術について、既存契約企業と実施している実用化に向けた処理条件の最適化が進捗し、2022 年度上期には目標に近いレベルに達した。下期についても引き続き技術的なサポート業務を実施する予定であったが、新型コロナによる経済情勢の変化もあり、技術が概ね目標レベルに達したことから契約を終了することとなった。
 もう一方の強化技術については、過去のデータおよび知見をまとめ、当時「ナノガラス技術」プロジェクトに参加したNGF会員各企業に対して当該強化技術の説明会を企画・実施した。その結果、一部会員企業から応用可能性を把握したい旨の申し入れがあり、2023 年度は当該強化技術による強化テストを実施して基本的な可能性を確認後、応用研究を行う予定としている。
 なお、超短パルスレーザとガラスホログラムによる三次元一括加工技術を複数の企業に技術移管しているが、これらは上向きの成長を示しているとの報告を受けている。

4.ニューガラスに関する講習会、講演会、セミナー及び研究会等の開催 (定款 第4条第1項第4号関係)

(1)研究会の開催  
 2022年度は計画した研究会(ガラス科学技術研究会および評価技術研究会を各2回、合同研究会を2回の計6回)の全てを開催することができた。ただし、コロナ禍継続のため全ての研究会を幹事会含めてWeb 形式で行った。
 研究会後のアンケートによれば、移動にかかる時間や費用に影響されずに参加できるWeb方式のメリットは多くの人が評価していたが、一方で講師や参加者との直接的な人的交流が難しいとの指摘もあった。このようなご意見を参考に、今後の開催形式としては対面式とWeb を併用するハイブリッド方式を試みていく予定としている。

@ガラス科学技術および評価技術合同研究会
 国際ガラス年であることを意識し、「過去から未来へ」を共通テーマとして12月のクロージング前に2回(8月および10月)にWeb開催した。参加者は合計56名であり、同じくWeb開催であった2021年度(全2回合計78名)に比較して減少した。
  第1回合同研究会: ガラス技術の発展とカーボンニュートラルへの展望 (2022.8.4)Web 32名
  第2回合同研究会: 光学ガラスの発展と最新技術の展開 (2022.10.28)Web 24 名

Aガラス科学技術研究会 (主査:東京都立大学 梶原浩一 教授)
 ガラス科学技術研究会は、ニューガラス産業の基盤となる「ガラス基礎技術の発展と普及」を目指し、大学、公的研究機関および企業における「ガラス技術の新たな展開や顕著な進展に関する話題」をテーマとして取り上げている。
 2022年度は下記のテーマにて7月および11月にWeb 開催した。参加者は合計62名であり、同じくWeb 開催であった2021年度(全2回合計40名)を上回った。
  第1回研究会: 高温融体と関連物質の構造・物性と解析技術の展開 (2022. 7.13) Web 39名
  第2回研究会: ガラスの接着と評価法 (2022.11.21)Web 23名

B評価技術研究会(主査:豊橋技術科学大学 武藤 浩行 教授)
 評価技術研究会は、ニューガラスを中心に「ガラス製品の開発支援技術の強化と普及」に向け、ガラスの商品化において求められる各種評価技術について、企業における現状と課題、それらに関連する大学・公的研究機関の研究、類似材料の評価例などを話題として取り上げている。
 2022年度は「先端局所分析技術が解き明かすガラス構造」を共通テーマに1月および3月にWeb 開催した。参加者は合計42名であり、同じくWeb開催であった2021年度(全2回合計48名)を若干下回った。
  第1回研究会: 電子線、放射光 編 (2023.1.25)Web 30名
  第2回研究会: テラヘルツ技術の最新動向 (2023.3.13)Web 12名

(2)セミナーの開催 (主査:滋賀大学 徳田 陽明 教授)
 ニューガラスセミナーでは、ニューガラス製品の研究開発に携わる研究者・技術者を対象に、ガラス技術およびニューガラス応用製品に関する話題性の高い最新技術動向等をタイムリーに紹介することに努めている。
 2022年度は下記のテーマにて、全3 回を8 月、12 月、3 月にWeb 開催した。参加者は合計72名あり、同じくWeb開催であった2021年度(全3 回合計85名)をやや下回った。
  第1回セミナー: 光の活用・光の世界− 情報・計測・センシング− (2022. 8.31)Web 27名
  第2回セミナー: 持続可能な社会に向けての、ガラスに関わる最近の技術アプローチ (2022.12.19)Web 25名
  第3回セミナー: 宇宙とガラス (2023. 3. 6)Web 20名

(3)講座の開催  
ニューガラス大学院 (委員長:愛媛大学 武部 博倫 教授)
 ガラスの研究・開発・製造・応用に携わる人材の育成に寄与するため、大学教員や企業の研究者・技術者等の各分野の一流講師による計18テーマの講座を、基礎課程として10月13、14日、応用課程として10月27、28日の計4日間開催した。ニューガラス大学院は、単に講義を聞くだけでなく、直接講師と意見交換できることも目的の一つであると考えている。一方でWebは遠方からも参加しやすいという利点を持つ。そこで本年は、両者の利点を生かすため対面とWeb のハイブリッド方式で開催した。
 2022年度も、基礎課程では材料科学からガラスの諸物性について、また応用課程では、ご好評をいただいている製造フローに沿っての各技術の講座とした。本年は18テーマ中7テーマで新講師が担当した。また、機械学習・マテリアルインフォマティックスに関する講座を、特別講座として応用課程で実施した。
 コロナの影響が懸念されたため、広い会場であるAGCものづくり研修センターをお借りし、かつ対面は30名に限定したが、参加者は合計105名(基礎課程95名、応用課程82名)となり、両課程とも過去最多の受講者に参加いただいた。また対面、およびWebの両方から多くの質問をいただき、活発な質疑応答ができた。
 講義後のアンケート結果によるとハイブリッド方式は好評だが、マイクの音量や設置位置など、会場とWeb双方の聞き取りやすさの調整に課題が残り、今後より一層の準備が必要である。

(4)若手懇談会の開催 (会長:日本電気硝子(株) 福本彰太郎)
 2022年度は意図して通年テーマは設けず「興味を広げる」という方針に基づき講演会はサブテーマのみを設定し、計画通り3回開催した。一方、見学会はコロナの影響により中止とした。また、第147回は「国際ガラス年2022」とのコラボ企画としてテーマを選定した。年間の参加者は平均で17 名/回(2021年度は25名/回)であった。開催は主にWeb開催であったが、第148回はこの会の目的の一つである講師ならびに参加者間のコミュニケーションを図るということから3年ぶりに通常開催とした。
 講演会の企画ならびに運営は産・学より選出された役員(11名)により行われた。各回のテーマ、日程及び開催方法は以下の通りであった。
  第145回若手懇談会: SDGsとガラス (2022.05.16)Web 20名
  第146回若手懇談会(見学会): サステナビリティ (2022.07.22)(中止)
  第147回若手懇談会: 「IYOG2022国際ガラス年特別講演会」
       異業種・異分野から見たガラスの可能性−ガラスを用いた次世代材料と製品−(2022.10.19)Web 18名
  第148回若手懇談会: 特殊条件下でのガラス (2023.02.24)通常13名

(5)見学会の開催
 2022年度については、新型コロナウイルスの感染が収束しないため見学会は中止とした。

5.ニューガラスに関連するデータベースの構築、維持及びその提供(定款 第4条第1項第5号関係)

 本年もデータの収録充実に注力し、年間約8,000件の新規登録を行った結果、特性・構造データの総計で、収録ガラス数は約39万件となった。データベースの更新は、4月、9月、1月の3回実施した。
 2022年度の開発項目として、継続してシステムの改良を行い、現在はVer8.3.1が最新のシステムとなっている。
 普及のためのPR活動としては、本年も6月、7月に基礎講習会を、11月に応用講習会をWebにより開催した。このうち基礎講習会は、初心者向けと対象を絞って募集したところ、60名を越える方からお申込みをいただき、急遽2回に分けて実施した。
 ユーザーを対象としたデータベースの活用による機械学習の取り込みを目的とした勉強会を昨年から開始した。本年は初心者向けとして7月と8月の4週に渡って開催し、40名を越える方の登録をいただき、ニーズの強さが感じられた。また12月には応用編として、INTERGLADが持つ回帰分析と機械学習によるデータ解析結果の比較を行う勉強会を実施した。
 NGF の非会員は長期間INTERGLADの契約を行うことが少ない。そのため毎年、INTERGLAD会員の入れ替わりが頻繁にあるが、本年度は新規契約数と中止数がほぼ同数であった。

6.ニューガラスに関連する産業及び科学技術に関する機関誌の発行 (定款 第4条第1項第6号関係)

機関誌“NEW GLASS”の発行 (編集委員長:名古屋工業大学 早川 知克 教授) 
 ニューガラスに関する国内外の新製品・新技術の紹介、内外のニュース、関連産業の動向、技術解説を内容とした機関誌“NEW GLASS”を、2022年度も計画通り年3回刊行し、会員ならびに定期購読者(約70名)他に提供した。編集委員会は充実した企画内容ならびに構成
を実現すべく機関誌の企画、編集を行った。特に、特集は事前にテーマ、執筆者候補を挙げ、より深く議論することにより、その充実を図った。
 2022年度の特集のテーマは以下の通りであった。第137号は「国際ガラス年2022」を取り上げたテーマとした。
  第136号(2022年07月01日刊行): 「無機高分子と応用展開」
  第137号(2022年11月01日刊行): 「国際ガラス年IYOG2022特集〜IYOG記念講演会より〜」
  第138号(2023年03月01日刊行): 「リチウム原料問題からリサイクル技術と次世代電池(全固体電池)」

7.ニューガラスに関する標準化・規格化の調査研究 (定款 第4条第1項第7号関係)

(1)JIS R 3252-1994「ガラスのレーザ干渉法による均質度の測定方法」
 日本光学硝子工業会が国際幹事国であるISO17441はJIS R 3252 を引用して作成されているが、データ解析方法の多様化などを理由に2022年12月に改訂された。これを受けて当該JIS についても改訂後のISO 17441 に準じた規格改定が行われることとなり、2023年8月にJSAへの改定委員会立ち上げの申請を行い、12月頃から内容についての議論が開始される予定である。
 日本光学硝子工業会と協議し、ニューガラスフォーラムは委員として改定委員会に参画することとした。

(2)JIS 3255-1997「ガラスを基板とした薄膜の付着性試験方法」
 ガラス側の規格であるJIS R3255-1997との整合性をとるため、原案作成委員会に委員として参画する予定であるが、2022年度の活動は無かった。
(3)JIS R3257:1999 「基板ガラスのぬれ性試験方法」の定期見直しを行った。

8.ニューガラスに関連ある内外の団体、学会及び研究機関との交流及び協力 (定款 第4条第1項第8号関係)
 
(1)経済産業省、NEDO 及び材料関連6団体との情報交換会については、新型コロナの感染拡大のため、2022年度は開催されなかった。

(2)ガラス産業連合会(GIC)の活動として、例年通り、環境広報部会、環境技術部会、プロセス・材料技術部会の委員並びに事務局として参画し、Topインタビューの企画・遂行、環境に係わる諸活動及び運営事務局としての活動等を予定通り実施した。また2021年度より新設されたガラス研究振興部会及び国際ガラス年2022支援ワーキンググループの委員並びに運営事務局として参画し、応募要項の見直し等の諸活動及び運営事務局としての活動等を予定通り実施した。

(3)GIC シンポジウムが2022年12月6日に通常開催され、NGFメンバーも事務局として準備・運営に協力した。カーボンニュートラル関する4件の招待講演とポスターセッションが開催され、活発な討議が行われた。アンケートでは概ね高評価を頂いた。

9.前各号に掲げるもののほか、本会の目的を達成するために必要な事業 (定款 第4条第1項第9号関係)

(1)GICFLOWユーザー会(主査:東京工業大学 佐藤 勲 教授)
 2015年度にスタートした「溶融シミュレーション研究会」は、溶融シミュレーション技術にテーマを絞った活動を継続することが難しくなり、2021年度から溶融シミュレーションソフトGICFLOWのユーザー同士の交流を目的とした「GICFLOWユーザー会」に形態を変えた。2022年度には開催はなかったが、ユーザー個別の質問に関しては従来同様のサポートを実施した。
 一方で、ソフトの陳腐化やフリーソフトの一般化によりGICFLOWユーザー数は年々減少し、2023年度には2社以下となり、ソフトの保守費用がユーザー企業からの年間利用料では賄えなくなることが確定した。
 そこで、GICFLOWユーザー会は2022年度末で解散し、ソフトについては現行の「GICFLOWユーザーから年間利用料を集めてソフトの保守を行う」という形態を止め、「GICFLOW利用を希望する企業には利用期限が実質無期限かつ保守サポートを含まない売り切りのソフトを販売する」という形でユーザーに提案し、合意を得た。購入の意向を示しているユーザーに対しては正式発注後にソフトを販売する予定である。なお、今後上記ソフトを購入した企業が改造を希望した場合は、ニューガラスフォーラムがソフト製作会社との仲介のみを行う。

(2)気中溶解技術の普及
 NEDOプロジェクト「革新的ガラス溶融プロセス技術開発」(2008〜2012年度)の国内企業への成果普及活動を継続している。これまでに試験用の小型バーナーを開発し紹介活動を進めてきたが、2022年度は新たな導入実績は無かった。引き続き普及活動を継続する。

(3)ガラス研究振興事業
  大学等における若手・中堅の研究者が実施するガラスの学術的研究に対して、産業界から支援を行い、ガラス材料に関する基礎的研究の推進を後押しし、教育機関におけるガラス材料研究者の育成を図ることを目的として、2021年度からガラス研究振興プログラム事業をGICと共催で開始している。
 2021年度に実施した2022年度ガラス研究振興プログラムでは、全部で8件の応募をいただいた中から2件を採択し、2022年5月に助成金を支給して、研究がスタートした。6月の総会で研究資金授与式を、また12月に意見交換会を実施した。この意見交換会は対面とWebのハイブリッド方式で実施したが、非常に活発なご議論をいただき、研究テーマ遂行者にとっても有意義であったとのコメントをいただいている。意見交換会の資料および質疑応答は冊子にまとめ、審査員、GICガラス研究振興部会委員、NGFガラス研究振興委員、およびスポンサー各社にお配りした。
 並行して2023年度の募集も行ったが、2023年度の応募要項は2022年度版から下記の点を変更した。
 1,無機ガラス分野以外の研究者に、ガラスの研究を進めていただくために、募集をエキスパートコースとチャレンジコースの二つに分け、原則として、それぞれ1名ずつ採用することとした。エキスパートコースは無機ガラスの研究について一定の研究実績を有する方が対象で、チャレンジコースは無機ガラス以外の基礎科学・工学の分野で一定の研究実績を有する方が対象。
 2,採択には至らなかったが、次年度以降の採択を見据えた発展性が見込まれた場合、調査研究として採択する場合がある、とした。研究期間は1年間。

 募集は9月から12月まで行い、エキスパートコースのみ3件のご応募をいただいた。1,2月に研究審査会を開催し、厳正な審査の結果、第1期2年目として下記の2件のテーマの採択を決定した。
 1,次世代の高効率燃料電池の実用化に資するゲームチェンジャーガラス電解質の開発(名古屋工業大学 大幸裕介准教授)
 2,熱源を用いない生体用リン酸塩ガラスの創製(産業技術総合研究所マルチマテリアル研究部門 李誠鎬主任研究員)

 またこの他に調査研究として1件を採択した。審査結果は3月末にガラス研究振興プログラムのHPに掲載した。研究資金の供与は5月に、授与式を6月19日の総会で行う予定である。
 なお、2024年度の募集は第1期3年目として本年9月頃から開始する予定であるが、2023年度の応募が3件と減少したことを受けて、広報方法を見直す。これまでは主要学会のホームページへの掲載が主だったが、それに加えて各大学への直接連絡を行う。さらに必要であれば委員会で応募要項の見直しを再度行う予定である。

[U]業務執行ならびに事務局の概要

1.総会
 2022年6 月1日に(一社)ニューガラスフォーラム第12回定時総会を通常ならびにWeb にて開催した。
  議決数:正会員15法人
 議決事項
  第1号議案 2021年度事業報告案ならびに収支実績案及び決算案の件
  第2号議案 2022年度事業計画案ならびに収支予算案の件
  第3号議案 2021年度・2022年度役員(理事・監事)選任案の件

2.理事会
 2022年6月1日に第30回理事会を通常ならびにWebにて開催した。
 審議事項
  第1号議案 2021年度事業報告案ならびに収支実績案及び決算案の件
  第3号議案 特別会員選任案の件

 2022年6月1日に第31回理事会を通常ならびにWeb にて開催した。
 審議事項
  第1号議案 2022年度・2023年度役員(会長・副会長・専務理事)選任案の件

 2023年3月1日に第32回理事会を通常ならびにWeb にて開催した。
  第1号議案 2023年度事業計画案の件
  第2号議案 2023年度収支予算案の件
  第3号議案 新会員入会の件

3.事務局 
 役員・職員として2022年4月1日現在の人員は常勤役員1名・出向職員2名・嘱託職員6名・派遣職員0名・出向研究員(つくば)0名・嘱託研究員(つくば)1名・補助研究員(つくば)0名の計10名であった。
 2023年3月31日現在の人員は常勤役員1名・出向職員2名・嘱託職員6名・派遣職員0名・出向研究員0名・嘱託研究員1名・補助研究員0名の計10名となっている。




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