事業報告及び計画
平成26年度事業報告書  平成27年度事業計画

平成26年度事業報告書
平成26年4月1日より平成27年3月31日まで
[T]事業の概要

平成26年度の国内経済は、経済政策である「アベノミクス」の一体的推進により、緩やかながらも回復基調が続いている。金融資本市場の動向、東南アジアやEU諸国の経済動向、資材購入に関わる円安の影響等のリスクはあるものの、総じて言えば、諸施策の遂行により、着実な景気の好循環が期待できる状況になっている。
このような環境の下で、ニューガラスフォーラムでは、平成26年度は以下のような事業活動を進めてきた。
平成24年度で終了した「革新的ガラス溶融プロジェクト」成果普及の一環として実施してきた溶融シミュレーション研修会は5年を経過し、ニューガラスフォーラムの開発によるGICFLOWの基本内容と取り扱いを目的とした研修会は一通り完了した。また、ガラスデータベース(INTERGLAD)のデータ新規登録・見直し等を継続し、その機能強化と普及活動を行った。三次元光デバイス継続事業は、国家プロジェクトの終了後、取得した技術に基づいて実用化に向けた普及活動の展開を図ってきた。その他の継続事業(研究会、セミナー、ニューガラス大学院等)はほぼ計画通りに推移できた。ガラス産業連合会(GIC)としては、環境広報部会、環境技術部会、プロセス・材料技術部会等へ参加し活動を行った。

以下、定款の箇条に従い、平成26年度の事業報告を述べる。


1. ニューガラスに関する産業及び技術開発動向等の情報の収集及び提供 (定款 第4条第1項第1号関係)

ニューガラスフォーラム・ホームページの充実        
 「シーズとニーズの出会いの場を提供する」というニューガラスフォーラムの使命の達成手段としてホームページを維持し、最新情報をユーザー・会員などに向けて提供した。 

2.ニューガラスの産業及び技術開発等に関する調査  (定款 第4条第1項第2号関係)

 ガラス産業技術戦略2030年<ロードマップ改訂版>のフォロー       
 技術動向のウォッチングをした。

3.ニューガラスに関する研究開発 (定款 第4条第1項第3号関係)

三次元光デバイス・ナノガラス研究事業     
 平成18年7月から始動した「三次元光デバイス高効率製造技術」プロジェクトは平成22年度で5年目の最終年度を迎え終了した。その後、つくば研に参画した企業のうち、株式会社オハラ社とニューガラスフォーラムとで2年間の継続研究を実施後、同社が独自に継続研究を進めている。
 「ナノガラス技術」と「三次元光デバイス高効率製造技術」の二つの国家プロジェクトとプロジェクト終了後の平成23年度から得られた技術を実用化レベルで普及させるためにフォローアップ研究を行っている。平成25年度からは、レーザ加工によるガラスのカッティング、穴あけ、ガラスの光学特性の制御、ガラスの強化に関する開発を会員会社10数社と進めてきた。特に、ガラスの強化においては、薄板ガラスの強化が可能な新手法が見つかり製品への適用の可能性を調べている。「三次元光デバイス」のガラスホログラムを応用したフォローアップの分野で大きく成果が膨らんだものが4件あった。参加各社のこれらの成果への関心度は高く、一定の成果展開は図れたが、各社事情の把握が難しく、結果として自社による独自展開や実行予算の削減または中止等の事情により、ニューガラスフォーラムの当初見込みに対して大幅な収入減少となった。次年度は、各社との具体的な検討を行い、実施遂行の確度を挙げて予算化を実施している。 (資料@参照)

4.ニューガラスに関する講習会、講演会、セミナー及び研究会等の開催 (定款 第4条第1項第4号関係)

(1)研究会の開催     
 ガラス産業発展のための産学官交流の場、研究者・技術者育成の場として、本年度は昨年度に引き続き、次の2つの研究会を開催した。
@ ガラス科学技術研究会(主査:東京大学 井上 博之 教授)   
 ニューガラス産業の基盤である「ガラス基礎技術の発展と普及」を目指し、大学・公的研究機関・企業における「ガラス技術の新たな展開や顕著な進展に関する話題」を取り上げた。それとともに、企業における「最近の製品化事例」などを交えながら、産学官の第一線で研究開発に携わる方々を講師とし、企業(メーカーとユーザー)の発展に不可欠な「科学的理解と基礎技術の深化」について議論した。対象とする基礎技術の範囲は、ガラス素材創製、ガラス構造、ガラス表面、溶融・成形・加工技術、計算機科学などが含まれるが、評価技術については除外した。
年間4回開催し、参加者は平均24名/回であった。

第1回研究会:融体とシミュレーション (H26.07.01)35名(於:NGF)
第2回研究会:ガラスの構造解析とその適用 (H26.10.07)29名(於:NGF)
第3回研究会:日本原子力研究開発機構 核燃料サイクル工学研究所<講演・見学会>
                    (H27.01.20)14名(於:核燃料サイクル工学研究所)
第4回研究会:赤外線透過性材料 (H27.03.10)39名(於:NGF)

A 評価技術研究会(主査:東北大学 藤原 巧 教授)    
 ニューガラスを中心に「ガラス製品の開発支援技術の強化と普及」に向け、ガラスの商品化において求められる「各種評価技術について、企業(メーカーとユーザー)における現状と課題、それらに関連する大学・公的研究機関の研究、類似材料の評価例など」を話題として取り上げた。講師は産学官の第一線で研究開発に携わる方々とした。対象とする技術は、ガラスとその表面に関する分析・解析技術、熱物性・機械物性・光物性・形状等の測定技術とし、年間4回開催した。参加者は平均19名/回であった。

第1回研究会:熱的評価技術とその応用事例としての熱電変換  (H26.06.13)19名(於:NGF)
第2回研究会:ガラスの構造解析に関する最近の話題  (H26.10.15)10名(於:NGF)
第3回研究会:光触媒国際研究センター(東京理科大学 野田C)<講演・見学会>
                            (H26.12.09)14名(於:東京理科大学)
第4回研究会:最近のガラス中のイオン解析と新規物性の開拓 (H27.02.26)31名(於:NGF)

(2)セミナーの開催(主査:京都大学 田中 勝久 教授)     
 ニューガラス製品の研究開発に携わる研究者・技術者等を対象に、ガラス技術及びニューガラス応用製品について、話題性の高い最新技術動向等をタイムリーに紹介するセミナーを年間4回(第109回〜第112回)開催した。今年度からは主査は京都工芸繊維大学角野公平教授から田中勝久教授に交代した。セミナーの参加者は平均27名/回であった。

第109回セミナー:医療とガラス・セラミックス (H26.05.27)18名(於:NGF)
第110回セミナー:ガラスの破壊現象と高強度化 (H26.09.05)47名(於:NGF)
第111回セミナー:エネルギーを創出するガラスおよび複合材料 (H26.12.18)17名(於:NGF)
第112回セミナー:コーティングと表面改質 (H27.03.24)25名(於:NGF)

(3)講座の開催  
ニューガラス大学院(委員長:岡山大学 難波 徳郎 教授)    
 ニューガラスの研究・開発・製造・応用に携わる人材の育成に寄与するため、関連業務に携わる企業の若手研究者・技術者、およびガラス関連の研究開発を行っている大学院生の方々を主対象に、大学教員や企業の研究者・技術者等の各分野の一流講師によるガラスの基礎・応用技術に関する講座を26年度も継続して開催した。10月16、17日に基礎課程8テーマ、10月23、24日に応用課程10テーマの講座をアーバンネット神田カンファレンス(東京神田)で開催したが、受講者は近年の漸減傾向から更に大きく減少し、計41名であった。(25年度は63名。)来年度以降の進め方を委員会で相談した結果、受講対象を拡げ、呼掛け方法・ルート等を検討することになった。

(4)若手懇談会の開催(会長:旭硝子梶@中田 英子)       
 若手懇談会は、広く様々な事業分野から集合している当フォーラムの会員及び当フォーラムに関連の深い産学官の若手により、ニューガラスに関する研究開発課題・新用途に関した、意見交換の場である。
 今年度は、年間4回(第114回〜117回)の講演会を開催し、1回当たり3件の講演を実施した。平均の出席者は約19名であった。内1回は現場を直に知る機会とするため見学会を実施し、7月に独立行政法人日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所(茨城県東海村)を訪問し見学会、講演会を開催した。

第114回若手懇談会:これからのガラス―成型・加工技術― (H26.05.12)16名(於:NGF)
第115回若手懇談会:日本原子力研究開発機構 核燃料サイクル工学研究所<講演・見学会>
                   (H26.07.18)21名(於:核燃料サイクル工学研究所)
第116回若手懇談会:大先輩と若手に学ぶ (H26.10.09)19名(於:NGF)
第117回若手懇談会:これからのガラス―新規用途・未利用領域― (H27.03.06)14名(於:NGF)

(5)見学会の開催       
 会員のニューガラスに関する知識の向上や異業種間の交流を図るため、会員企業等を訪問する見学会を年1〜2回開催しており、今年度は平成26年7月18日に独立行政法人日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所(茨城県東海村)訪問した。参加者は会員6名、事務局3名であった。なお、この見学会は若手懇談会見学会と兼ねて開催され、参加者は合計で30名であった。

5.ニューガラスに関連するデータベースの構築、維持及びその提供  (定款 第4条第1項第5号関係)

国際ガラスデータベース”INTERGLAD”(委員長:東京大学 井上 博之 教授)
 データの新規収録と登録データの見直しを継続し、現在、特性・構造データの総計で32万件のガラス種を収録している。データの収集・収録体制の強化は、構造データについてはほぼ目標体制となったが、特性データについては新規の収録者のトライアルを継続中で、収録者の交代・強化が遅れている。INTERGLADの活用講習会は基礎・応用コースを各1回(6月と10月)開催した。
 データ解析時や入力時の機能を追加し、操作性を向上させたVer.7.4を9月にリリースし、対応するマニュアルの改訂を行った。一昨年から始めた、重回帰分析による組成設計(最適化)時に最小二乗法を適用して操作性を向上させる開発については複数特性に対して未達であり、委員会に諮りながら進めている。
 ネット環境の変化に対応する改訂を都度行っているが、INTERGLADのシステム構成に影響する昨年末のJavaの改訂*に対しては当面の対応以外に中長期の対策の検討を進めている。
 現在のユーザー数は昨年同期比でほぼ変わらず、国内67(←68)。海外は15(←14)となっている。
   *Javaの改訂;INTERGLADで使用しているプログラムであるJavaの最新版でデータベースへのアクセス機能が削除された。 (資料A参照)

6.ニューガラスに関連する産業及び科学技術に関する機関誌の発行  (定款 第4条第1項第6号関係)

機関誌“NEW GLASS”の発行(編集委員長:豊橋技術科学大学 松田 厚範 教授) 
 ニューガラスに関する国内外の新製品・新技術の紹介、内外のニュース、関連産業の動向、技術解説、ニューガラスフォーラムがNEDOより受託したプロジェクトの最新進捗情報等を内容とした機関誌“NEW GLASS”を年に3回(111号,112号,113号)発行し、会員、定期購読者(現在約100名)等に提供した。
 機関誌編集は産、学、官の10名で構成された編集委員会にて行い、今年度は3回開催した。

7.ニューガラスに関する標準化・規格化の調査研究  (定款 第4条第1項第7号関係)

ニューガラス高温物性の評価方法の標準化     
 高温のガラス融体の物性・特性の測定、評価技術を中心に開発や規格化の動向の情報収集を行っている。ICG(国際ガラス委員会)のTC18(第18技術委員会)を含め、幾つかの特性に対しての検討は継続して行われているが、標準化への顕著な動きは無かった。

8.ニューガラスに関連ある内外の団体、学会及び研究機関との交流及び協力  (定款 第4条第1項第8号関係)
 
 国際ガラス会議(ICG)の情報をフォローしているが、2018年のICG年会の日本開催誘致に向けたセラミックス協会ガラス部会への協力活動を開始した。また、経済産業省、NEDO及び素材関連6団体との情報交換会は6回開催され、材料分野での研究開発プロジェクトについて、今後の研究開発システム等のあり方に関する意見・情報交換を行った。ガラス産業連合会(GIC)の活動では、環境広報部会、環境技術部会、プロセス・材料技術部会に参加し、ガラス技術シンポジウム開催、大学・研究機関との交流活動、環境に関わる諸活動等を行った。 (資料C参照)

9.前各号に掲げるもののほか、本会の目的を達成するために必要な事業  (定款 第4条第1項第9号関係)

(1)溶融シミュレーション研修会(GICFLOW*)(主査:東京工業大学 佐藤 勲 教授)  
 平成20年度からスタートした研修会は、5年を経過した。研修会は、シミュレーションソフトの説明と操作実習、講演会を交えながら5企業・1大学(3研究室)の参加で実施した。
 平成26年度は、3回(第25〜第27回)の研修会を実施した。当初の第1回の研修会から担当者が代わっている会社が多いので熱流動解析の復習と注意点、全電気溶融炉への応用例、ラウンドロビンテストを中心に行った。昨年度実施できなかったセミナーは、平成26度第1回ガラス科学技術研究会(7月10日開催)にて「融体とシミュレーション」をテーマに開催した。
   *GICFLOW:Glass Intelligent Cord/ Glass Flow Simulator (資料B参照)

(2)気中溶解技術の普及   
 研究を終了したNEDOプロジェクト「革新的ガラス溶融プロセス技術開発」(平成20〜24年度)は事後評価を受け、A評価の査定を受けた。
 NEDOプロジェクトで得た成果の普及を図るため、同技術の特徴が発揮しやすいガラス製品分野を中心に、国内企業への宣伝・啓蒙活動等を進め、数社に対し技術的な説明をした。


[U]業務執行の概要    
1.総会
 平成26年6月6日に(一社)ニューガラスフォーラムとして第4回定時総会を開催。「平成25年度事業報告案ならびに収支実績案及び決算案の件」、「平成26年度事業計画案ならびに収支予算案の件」が審議され、いずれも承認された。 

2.理事会
第 9回 平成26年6月6日に開催され下記の事項を審議決定した。
・ 「平成25年度事業報告案ならびに収支実績案及び決算案の件」
・ 「特別会員選任案の件」
第10回 平成26年6月6日に開催され下記の事項を審議決定した。
・ 「平成26年度・27年度役員(会長・副会長・専務理事)選任案の件」
第11回 平成27年3月18日に開催され下記の事項を審議決定した。
・ 「平成27年度事業計画案の件」
・ 「平成27年度収支予算案の件」

3.事務局 
 役員・職員として平成26年4月1日現在の人員は常勤役員1名・出向職員2名・嘱託職員7名・派遣職員0名・出向研究員(つくば)0名・嘱託研究員(つくば)2名・補助研究員(つくば)2名の計14名であった。
 平成27年3月31日現在の人員は常勤役員1名・出向職員2名・嘱託職員7名・派遣職員0名・出向研究員0名・嘱託研究員2名・補助研究員2名の計14名となっている。

H26.4.1
現在
増減 H27.3.31
現在
常勤役員  1名  0名  1名
出向職員  2名  0名  2名
嘱託職員  7名  0名  7名
派遣職員  0名  0名  0名
出向研究員  0名  0名  0名
嘱託研究員  2名  0名  2名
補助研究員  2名  0名  2名
合計 14名  0名 14名



平成27年度事業計画
平成27年4月1日より平成28年3月31日まで
(事業の概要)

 日本経済は、安倍政権の経済政策による産業競争力強化や一時的な消費増税落ち込みからの持ち直し等もあり、企業業績や所得等が回復傾向にあって、今後、緩やかながらも回復予測がある。
 「アベノミクス」の第三の矢であり、現政権の主要経済政策である「民間投資を喚起する成長戦略」が一刻も早く実現されることにより、日本経済の本格的な回復につながることが期待される。
 ガラス産業は成熟産業ではあるものの、一方で、新技術・新規用途に関する裾野の広がりもあり、その将来的可能性は、今後も大いに期待できる。日本のガラス業界が世界に発信できる新技術・新製品等の創出に、産学官の連携を密にして貢献すべく、今年度も取り組みを進める。
 当フォーラムでは、2年前に一連の国家プロジェクトを終了した後、成果普及活動に取り組んできた。また、今年は当フォーラム設立30周年を迎える年になる。この観点から、当フォーラムの今後の活動を見直し、これまで以上にガラス業界に貢献できる活動を目指していく。

その初年度となる平成27年度、当フォーラムでは以下の事業活動を進める。

 国家プロジェクトの成果普及活動は継続するも、溶融シミュレーション研修会は普及教育活動をいったん終了する。また新たに、ガラスプロセス関係の研究・討論会の構築検討を行う。
 研究会・セミナー・見学会については、ガラス産業連合会(GIC)との連携をさらに強化し、互いに関連する活動についてはより効果的・効率的な取り組みを進める。
 ニューガラス大学院および若手懇談会は、若手ガラス研究開発者の育成や技術力向上のための活動として、さらなる活性化を目指す取り組みを行う。
 また、対外的にも評価されている国際ガラスデータベースの改良・普及を継続する。

以下、定款の箇条に従い、平成27年度の事業計画を述べる。
 
1.ニューガラスに関する産業及び技術開発動向等の情報の収集及び提供  (定款 第4条第1項第1号関係)

ニューガラスフォーラム・ホームページの充実        
 「シーズとニーズの出会いの場を提供する」というニューガラスフォーラムの使命の達成手段として、ホームページを維持し、より活用していただけるホームページを目指して、ユーザー・会員などに向けて価値あるサービスを提供する。

2.ニューガラスの産業及び技術開発等に関する調査   (定款 第4条第1項第2号関係)

ガラス産業技術戦略のフォロー       
 技術動向の変遷についてウオッチングをしていく。

3.ニューガラスに関する研究開発 (定款 第4条第1項第3号関係)

三次元光デバイス・ナノガラス研究事業      
 平成25年度に引き続き、現在のつくば研究室を再構築し、NEDOプロジェクト「ナノガラス技術」(平成13〜17年)「三次元光デバイス高効率製造技術」(平成18〜22年)で得た成果の普及を図るためのフォローアップを継続していく。
 これら技術を使用した製品開発の提案が平成26年度の倍増の20余社からでており、既に十数社近くと製品開発を開始している。
今後とも、ガラスホログラムによる一括レーザー加工、強化、孔明、割断、光触媒機能、低反射、透過光波長制御を中心に有効なテーマを絞り込み、国内で本技術に関心のある企業との共同開発、並びに技術・ノウハウの提供・指導等を進め、技術の普及を図っていく。また、大学や旧国研においても本技術を適用したバイオ分野他での研究開発を進めていく。

4.ニューガラスに関する講習会、講演会、セミナー及び研究会等の開催 (定款 第4条第1項第4号関係)

(1)研究会の開催    
 ガラス産業発展のための産学官交流の場、研究者・技術者育成の場として、本年度は昨年度に引き続き、次の2つの研究会を開催する。
@ ガラス科学技術研究会(主査:東京大学 井上 博之 教授)     
 ニューガラス産業の基盤である「ガラス基礎技術の発展と普及」を目指し、大学・公的研究機関と、企業における「ガラス技術の新たな展開や顕著な進展に関する話題」を取り上げるとともに、企業における「最近の製品化事例」などを交えながら、産学官の第一線で研究開発に携わる方々を講師とし、企業(メーカーとユーザー)の発展に不可欠な「科学的理解と基礎技術の深化」について産学官が考え議論する場、あるいはニーズとシーズの出会いの場とする。対象とする基礎技術の範囲は、ガラス素材創製、ガラス構造、ガラス表面、溶融・成形・加工技術、計算機科学などが含まれるが、評価技術については除外する。年間4回開催する。 

A 評価技術研究会(主査:神戸大学 内野 隆司 教授)      
ニューガラスを中心に「ガラス製品の開発支援技術の強化と普及」に向け、ガラスの商品化において求められる「各種評価技術について、企業(メーカーとユーザー)における現状と課題、それらに関連する大学・公的研究機関の研究、類似材料の評価例など」を話題として取り上げる。講師は産学官の第一線で研究開発に携わる方々とし、「評価技術及び評価の産学官による深化と共有化」を目指す場とする。対象とする技術は、ガラスとその表面に関する分析・解析技術、熱物性・機械物性・光物性・形状等の測定技術とし、年4回開催する。

(2)セミナーの開催(主査:京都大学 田中 勝久 教授)    
 ニューガラス製品の研究開発に携わる研究者・技術者等を対象に、ガラス技術及びニューガラス応用製品について、話題性の高い最新技術動向等をタイムリーに紹介するセミナーを年4回(第113回〜第116回)開催する。

(3)講座の開催  
ニューガラス大学院 (委員長:滋賀県立大学 松岡 純 教授)      
 ニューガラスの研究・開発・製造・応用に携わる人材の育成に寄与するため、大学教員や企業の研究者・技術者等の各分野の一流講師による、ガラス材料の基礎・応用技術に関する18テーマの講座を計4日間の日程で、10月に東京で開催する。関連業務に携わる企業の若手研究者・技術者およびガラス関連の研究開発を行っている大学院生を主な対象とするが、GIC会員やガラスに関心を持つユーザー及び他分野の研究者・技術者などにも呼び掛け、中堅の方々の参加も募る。そのために、主に応用課程のプログラムの見直しを開始する予定である。

(4)若手懇談会の開催 (会長:旭硝子梶@中田 英子)      
 若手懇談会は、広く様々な事業分野から集合している当フォーラムの会員会社及び当フォーラムに関連の深い産学官の若手(現在登録会員38名)により、最新のニューガラスに関する研究・開発課題・用途に関し自由な雰囲気の中で意見交換を行う場である。
 年4回の講演会を開催し、1回当たり2〜3件の講演を予定し、内1回は現場を直に知る機会とするため、見学会を実施する。本年度は7月に「トヨタ自動車工場」を訪問する。 
 また、この会の大きな特徴として、会の運営は若手懇談会役員が自主的に行う。

(5)見学会の開催       
 会員のニューガラスに関する知識の向上と異業種間の交流を図るため、会員企業等を訪問する見学会を年1〜2回開催する。内1回は若手懇談会見学会(平成27年7月開催予定)と兼ねる。本年度は7月に「トヨタ自動車工場」を訪問する予定である。

5.ニューガラスに関連するデータベースの構築、維持及びその提供   (定款 第4条第1項第5号関係)

国際ガラスデータベース”INTERGLAD”(委員長:東京大学 井上 博之 教授)   
 ガラス特性及び構造データの拡充と見直しを継続すると共に、データ収録体制の強化を継続する。また、収録データから新規ガラスの特性予測や組成設計を行う機能の充実、操作性の向上を継続して進め、ユーザーによる先行評価を経てVer.8に更新する。普及のためのPR活動や、その一環でもある活用講習会を継続し、これらの活動を通じて寄せられたユーザーの要望や、近年のインターネット環境の変化も反映させた、システムや機能の改良・整備も行う。

6.ニューガラスに関連する産業及び科学技術に関する機関誌の発行   (定款 第4条第1項第6号関係)

機関誌“NEW GLASS”の発行 (編集委員長:豊橋技術科学大学 松田 厚範 教授)     
 ニューガラスに関する国内外の新製品・新技術の紹介、内外のニュース、関連産業の動向、技術解説等を内容とした機関紙“NEW GLASS”を年に3回発行し(7月、11月、3月)、会員他に提供する。本年度もニューガラスに関連するホットな話題の記事を取上げ、内容の充実を図る。

7.ニューガラスに関する標準化・規格化の調査研究   (定款 第4条第1項第7号関係)  
 
 ニューガラスの製造技術の高度化に資する、高温のガラス融体の物性・特性の測定、評価技術を中心に、開発や規格化の動向の情報収集を継続して行う。
 
8.ニューガラスに関連ある内外の団体、学会及び研究機関との交流及び協力   (定款 第4条第1項第8号関係)
 
 引き続き、経済産業省、NEDO、素材関係の異業種団体との定期的な意見交換会を通して、素材や材料に関する情報交換と交流活動を行う。
 国内のガラス関係6団体で構成される「ガラス産業連合会(GIC)」の環境広報部会活動ならびに環境技術部会活動に参加するとともに、プロセス・材料技術部会の事務局を担当する。
 ガラス産業連合会で策定した「ガラス産業技術戦略2030年」の普及と広報活動を行うとともに、その内容について、GICの他団体とともに、ガラス産業発展のために産・学が行うべきこと等を議論し検討をしていく。
 また、ガラス産業連合会とは、いくつかの活動において、より密なる連携・協力体制を構築して活動に取り組んでいく。

9.前各号に掲げるもののほか、本会の目的を達成するために必要な事業 (定款 第4条第1項第9号関係)

(1)溶融シミュレーション事業 (主査:東京工業大学 佐藤 勲 教授)    
 NEDO先導研究「直接ガラス化による革新的省エネルギーガラス溶解技術の研究開発」(平成17〜19年度)の成果の一つであるガラス溶融シミュレーション技術(GICFLOW*)を現行ガラス炉に適用するために研修会を平成20年度に設けるとともに、平成21年度からは各社の代表者からなる幹事会を設置して運営に当たっている。平成25年度からは、NEDOプロジェクト「革新的ガラス溶融プロセス技術開発」(平成20〜24年)で得た成果をも反映している。
 平成26年度までの活動により、GICFLOWの基本的な内容およびその取り扱いを目的とした研修については一通り終了したとの認識から、教育目的の研修会の活動は休止し、平成27年度は、GICFLOW使用に関するサポートやメンテナンス等を継続していく。さらには必要に応じて研修や内容の深堀のための研究会を行い、GICFLOWの有効活用を図る。
 GICFLOWは、NEDOプロジェクトの成果を利用しているので、海外の同類ソフトと比較して、大幅に安価であり、かつわが国のガラス製造技術の振興という視点から本年度も新たな参加企業・(機関)の加入に努めていく。
  * GICFLOW:Glass Intelligent Cord/ Glass Flow Simulator  

(2)気中溶解技術の普及 
 研究を終了したNEDOプロジェクト「革新的ガラス溶融プロセス技術開発」(平成20〜24年度)は、平成25年6月の事後評価を最後に業務を終了した。
 このNEDOプロジェクトで得た成果の普及を図るため、同技術の特徴が発揮しやすいガラス製品分野を中心に、国内企業への宣伝・啓蒙活動、あるいは技術・ノウハウの提供・指導等を進めていく。

(3)新たなる研究会の模索    
 ガラス産業の基盤となる「ガラス製造技術の科学・溶融プロセスを中心としたプロセス研究」については、その関心は高いものの、知見や情報を交換する場が極めて少ない。「ガラスプロセス技術、科学」に関する話題を取り上げ、産官学で議論する場を提供し、必要に応じてシミュレーションを活用して議論を深化させる。
 平成27年度は、ガラス産業連合会のプロセス・材料部会や各団体との連携も視野におき、活動取り組みの具体化を目指すとともに、活動の基盤を造ることを踏まえて、講演会または討論会(意見交換会)を開催する。


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